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日通/仙台空港など、仙台発・台湾向け定期輸出を再開

2023.08.03

日本通運(本社・東京都千代田区、堀切智社長)は7月29日、仙台国際空港、宮城県、仙台空港国際化利用促進協議会と連携し、コロナ禍により中止されていた仙台空港発の航空貨物の輸出を、約3年4ヵ月ぶりに再開した。エバー航空(台湾)の仙台~台北線の中型旅客機A320に積載し、毎週1回のペースで輸出に取り組む。

再開1回目となる貨物は宮城県メーカー2社の医療機器部品と岩手県メーカー1社の半導体関連部品。3社の貨物をコンテナ1基に混載した。コロナ禍以前は仙台空港から対米・ソウル・北京・バンコクなど6都市5路線の定期便が運航していたが、感染症拡大により全便が運休していた。今年1月からエバー航空が定期就航を再開したことを機に、貨物輸送の定期便も再開した。

仙台国際空港航空営業部貨物営業グループの伊良波長治グループ長は「関係者の皆さまとの連携により、ようやく〝東北の空の玄関口〟である仙台空港からの輸出を再開できた。国際貨物の取り扱いを増やしていけるよう今後も様々な形で努力していく」と意欲を語る。

日本通運仙台支店国際貨物部の澁谷裕記次長は「仙台空港をはじめ、宮城県や利用促進協議会との協力・連携により、ようやく仙台発輸出を再開できた。今後はお客様のさらなる拡大を図りたい」と展望する。

東北エリアの貨物を集荷し、トラックで成田空港まで輸送して成田から輸出する場合と、仙台空港から輸出する場合の輸送コストを比較すると、仙台空港発は成田発と同等または若干安価となる。また、リードタイムは成田までの長距離輸送がない分、半日から1日短縮できる。

仙台空港発輸出を再開した背景には物流の「2024年問題」も控えている。澁谷氏は「東北エリアの輸出貨物を成田空港・羽田空港までトラックで運ぶスキームは『2024年問題』を前にして、コンプライアンス遵守などの観点からも転換を迫られていた。仙台空港からの航空貨物輸出を拡大することで、ドライバーの時短などの課題にも対応していく」。今後は機器・部品関連などの既存顧客に加え、新規顧客の多様な貨物輸送ニーズの取り込みも積極的に図っていく。
(2023年8月3日号)


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