日本通運、北海道・恵庭市にRapidus向け大型倉庫
日本通運(本社・東京都千代田区、竹添進二郎社長)は8日、北海道恵庭市に半導体関連産業に対応した新倉庫「NX-TECT Hokkaido」を開設し、8月から稼働を開始する予定だと発表した。新拠点は主に、最先端ロジック半導体の国産化を目指すRapidus社の半導体製造工場「IIM-1」(北海道千歳市)に関連する物流業務を行い、半導体関連産業の発展をロジスティクス面からサポートしていく。
NX-TECT Hokkaido(イメージ)は、新千歳空港から約20㎞、JR貨物の札幌貨物ターミナル駅から約22㎞、苫小牧港から約40㎞と、航空・鉄道・海運の結節点から近い場所に立地。倉庫は鉄骨造3階建て、延床面積は5万1096㎡で、空港設備を完備し最適な温湿度での保管に対応している。また、各フロアや区画ごとにセキュリティを設け、非常用発電も設置して災害時にも稼働可能な体制を構築している。
NXグループでは、今年度からスタートした「NXグループ経営計画2028」において、半導体関連産業を重点産業と位置付け、半導体関連物流の取り組みを加速中。今回の新拠点開設もその一環で、Rapidus社をはじめとする半導体関連産業に対しEnd to Endのソリューションを提供していく。
来年1月、苫小牧に危険物対応倉庫
また、NX-TECT Hokkaidoに続いて、来年1月には、苫小牧市に半導体製造工程で必要な化学品、高圧ガスなどの危険物保管需要に対応した多機能物流拠点を新設する予定。
さらに、日本通運は「IIM-1」への本州発の部材の輸送手配を行う「取りまとめ業務」の1社に選定されており、山口県岩国市の大竹ターミナルや東京都品川区のエフ・プラザ東京L棟を中継基地としてターミナル業務を行う。サプライヤー各社の部材を集約し、安全かつ効率的に輸送することで、Rapidus社の生産体制をサポートしていく。
(2024年4月11日号)