NXHD、24年3月に熊本に半導体専用倉庫を開設
NIPPON EXPRESSホールディングス(本社・東京都千代田区、齋藤充社長)は2日、事業会社である日本通運(本社・同、堀切智社長)が3月1日付で熊本市内に「熊本半導体事業所」を開設し、営業開始したと発表した。台湾の半導体製造大手・TSMC社の熊本進出に対応したもので、2024年3月には同地に半導体専用倉庫を建設して、今後増加する物流需要に対応していく。
現在、熊本県ではTSMC社の半導体製造工場(運営はJASM)の建設が進められており、今後、半導体関連企業の集積が進むことで、地域での物流需要が高まることが予想されている。今回の熊本半導体事業所の開設はこうした動きに対応したもので、熊本市内にある日本通運の熊本支店営業センター内に所在し、すでに営業活動を開始している。今後は半導体サプライチェーンに対してEnd to Endのソリューションをグローバルに展開していく。
また、その一環で半導体専用倉庫「熊本ロジスティクスセンター」を24年3月に開設する。TSMCの工場が建設される熊本県菊陽町にも近い益城町の熊本支店総合物流事業所益城センター内に開設するもので、鉄骨造2階建て、延床面積8755㎡となる。
倉庫内は空調設備を完備して半導体の保管に最適な温湿度を維持するほか、非常用発電機や録画式監視カメラ(屋外10台、屋内30台)によってBCPやセキュリティを高める。また、倉庫屋根には太陽光発電設備も設置する予定。国内外から運ばれてきた半導体関連部材などを同倉庫に一時保管し、適切なタイミングでTSMCの工場に供給していく「門前倉庫」としての役割を果たしていく。
(2023年5月9日号)