【物流効率化】北海道地区で物流共同化の動きがさらに加速
物量が1社ではまとまりにくい北海道は共同物流を進めやすい“モデル地区”とも言える。先行する酒類業界では、2000年にサッポロビールと宝酒造が業界初となる共同配送をスタートさせ、その後08年にはキリンビールが参加。昨今のトラックドライバー不足を受け、食品や医薬品といった業界でもこうした動きが加速している。
味の素、カゴメ、Mizkan、日清オイリオグループ、日清フーズ、ハウス食品グループ本社の食品メーカー6社は昨年4月から北海道地区で共同配送をスタート。うち4社(味の素、カゴメ、日清フーズ、ハウス食品グループ本社)は今年3月に北海道地区の物流を手掛ける合弁会社「F―LINE」を発足させた。
アステラス製薬、武田薬品工業、武田テバファーマ、武田テバ薬品も北海道で医療用医薬品を共同保管・共同輸送する体制を構築し、共同物流センターを札幌市内に設立する。自然災害等による非常時の医薬品の安定供給、品質確保、輸送の効率化を目的とし、来年3月までの共同物流センターの稼働開始を目指している。
菓子卸向けの菓子メーカー3社の共同輸配送も計画されている。シズナイロゴスとカルビーの物流子会社スナックフード・サービスが実施主体となり改正物流総合効率化法(改正物効法)の認定を受けており、北海道、新潟県、東京都の菓子工場から北海道の卸への菓子のトラック輸送について、共同輸配送を行う。
(2017年4月27日号)