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事業者の53%が運賃交渉で荷主から理解=国交省

2024.07.04

国土交通省物流・自動車局は6月28日、「標準的な運賃」の活用状況についてのアンケート調査結果を公表した。それによると、運賃交渉について荷主から一定の理解を得られたトラック事業者は過半数の約53%に達し、前回調査の約43%から約10pt増となった。

同調査は、運賃交渉力が弱いとされるトラック事業者の適正運賃収受を支援するため、2020年4月に告示された「標準的な運賃」の活用状況を把握することが目的。今年1月から3月にかけて、全日本トラック協会の会員事業者を中心に約2000社から回答を得た。
運賃交渉の実施では、「標準的な運賃を提示している」が36%、「標準的な運賃を考慮した自社運賃を提示している」が27%、「具体的な値上げ額や値上げ率を提示している」が8%となり、合計で71%の事業者が何らかの形で運賃交渉を実施していた。このうち、荷主から一定の理解を得られたトラック事業者は75%(希望額を収受39%、一部収受36%)に達し、事業者全体のうち約53%が荷主からの一定の理解を得られたことになる。

昨年2~3月に実施した前回調査では、荷主から一定の理解を得られた事業者の比率は約43%だったことから、この1年間で10pt程度上昇したことが明らかになった。

一方、収受運賃と「標準的な運賃」とのかい離を見ると、「標準的な運賃以上に収受できている」と回答した事業者が20・1%、「10割~8割収受」が30・3%となり、合計50・4%が標準運賃の8割以上を収受できていた。前回調査では45・3%だったことから、1年間で5pt程度上昇したことになる。
(2024年7月4日号)


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