センコーGHD/JR貨物、災害代行輸送担う新造船が8月就航
センコーグループホールディングス(本社・東京都江東区、福田泰久社長)とJR貨物(本社・東京都渋谷区、犬飼新社長)は5日、共同保有する新造船「扇望丸」(写真)の進水式を行った。同船は自然災害などにより鉄道網が寸断された場合、JR貨物のコンテナを代行輸送することを目的に建造されたもので、8月にも就航する予定。
昨今、台風や豪雨、地震など自然災害発生の頻度が高まっており、線路が寸断された場合の代替輸送手段の確保などBCP対策の強化が求められている。新造船は、センコーグループとJR貨物が共同保有し、平常時はセンコーグループが顧客の原料・資材郵送専用船として運航し、災害発生時にはJR貨物が実施する災害代行輸送に同船を使用する。総トン数は499tで、12ftコンテナを最大80個搭載することが可能。満載時の航海速力は約12・2ノット。
センコーグループでは、同船の就航を機に、既存顧客との取引拡大に加えて、災害発生時の代替輸送にも迅速に対応できる体制を確立し、鉄道輸送サービスの安定化に貢献する。また、JR貨物は輸送障害時の対応力を強化することで、安全・安心な物流サービスを実現し、鉄道貨物輸送量の拡大につなげていく。
(2024年6月11日号)