メニュー

トンボが茨城に新物流拠点、関東での業務拡大へ

2023.09.07

学生服メーカー大手のトンボ(本社・岡山市北区、藤原竜也社長)は1日、茨城県笠間市に新たな物流拠点「東京物流センター」(写真)を開設した。学生服・体操着の事業拡大による取扱量増加に対応するもので、岡山の物流拠点から出荷していた首都圏向けの学生服などの取り扱いを新拠点へ移管。今後、出荷能力を段階的に引き上げ、最終的には同社の売上の約25%に相当する商品を取り扱う予定にある。

新センターは延床面積約1万7408㎡の2階建てで、総工費は約31億円。茨城中央工業団地(笠間地区)に立地し、常磐自動車道「友部SAスマートIC」に隣接しているほか、北関東自動車道「茨城町西IC」から約4㎞と至近であることから首都圏エリアを中心とした広域配送に適している。新拠点では商品の保管・配送に加え、スラックスの裾上げやボタン取り付け、個人名刺繍、個人単位のセット組み(アソート)といった商品加工にも対応する。

「東京物流センター」はトンボにとって3拠点目の物流センターとなり、岡山県外では初の物流拠点となる。同社では従来、東日本エリア向けの商品は、岡山県玉野市にある2ヵ所の物流センターから販売店などへ長距離輸送していた。今回、新センターを首都圏向けの配送拠点とすることで、販売店などへの配送距離を短縮するとともに、ドライバーの運転時間を削減し、「2024年問題」に対応する。

今後、新センターの運営では、玉野市の物流センターで取り扱っていた首都圏向けの商品の取り扱いを、約3年かけて段階的に移管していく。首都圏の学校を対象に、稼働1年目は約1250校・約5万5000人分、2年目には約3500校・約16万人分の商品を出荷する。出荷個数では1年目で3万ケース、2年目で10万ケースを見込んでおり、最終的には同社の売上の約25%に相当する量を取り扱う。また、来年以降はECに対応した個人向け配送拠点としての活用も検討していく。

加えて、「東京物流センター」開設に伴い、岡山県内にある既存の物流センターのスペースに余裕が生まれることから、委託先の外部倉庫で保管していた商品を集約していくことで保管コストを低減する。また、岡山市北区、玉野市、同県美咲町にある工場から新センターへの輸送では、トラック輸送に加えて海上輸送を試験的に併用することで輸送を複線化し、災害時などのBCP対策を強化する。

設備面では、垂直搬送機を2基整備し、スムーズな縦動線を確保。トラックバースは入荷用3本、出荷用8本の計11本を設けた。1階は仕分けや搬入・搬出エリアのほか、アソートや商品加工用のエリアを設け、加工の用途に応じた多彩なミシン約30台やコンベア式検針機を配備した。将来的には、横搬送に対応する自動搬送機の設置も検討する。2階は倉庫・ピッキングエリアとなっており、約126万点の商品の保管が可能。また、アソート管理システムや在庫管理システムを導入し、迅速な配送や庫内オペレーションに対応した。従業員数は1年目に13人、2年目は19人で運用し、将来的には約30人体制まで拡充する。

2028年メドに、関東の売上100億円目指す

同日に開かれた竣工式で、藤原社長は「関東での業務を拡大するための重要な拠点となる」と強調。北海道や東北も含めた東日本における今後の拠点展開については「今回新設したセンターを、2028年頃には、東日本全体をカバーできる拠点として活用していきたい」と展望した。関東地区は昨今の少子化においても生徒数の減少が少ないエリアであるため、関東での事業については販路拡大などを通じて28年時点の売上高で100億円の達成を目指す。

竣工式には山口伸樹笠間市長や茨城県の自治体関係者も出席。挨拶に立った山口市長は「私も学生時代はトンボの学生服にお世話になった。拠点運営にあたっては県としてもできる限り協力していきたい」と述べた。
(2023年9月7日号)


関連記事一覧