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日本通運、新たなグループブランドを来年1月導入

2021.07.20

日本通運(本社・東京都港区、齋藤充社長)は16日、新たなグループ統一のブランドアイデンティティを決定し、持株会社「NIPPON EXPRESSホールディングス」が発足して新経営体制に移行する来年1月4日から導入すると発表した。同日開催した取締役会で決定した。新たなブランドイメージのもとでブランディング戦略をグローバル規模で展開し、長期ビジョン「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」の実現を目指す。

新ブランドは、日本通運のアルファベット表記として海外でも認知度が高く、新たなHD会社の社名となるNIPPON EXPRESSの短縮形「NX」をデザイン化したものをグループシンボルとし、グループ価値最大化の実現を目指していく。また、新たにフレッシュグリーンとネイビーブルーの2色をグループカラーとして採用した。

新グループブランドシンボルは力強さと正確性を兼ね備えたデザインにすることで、「信頼性」と「確実に実行する力」を表現。ロジスティクスを通じて企業や産業、社会を多様につなぎ、その発展を支える存在であることを「N」と「X」の間にまたがる複数のラインで示した。また、このラインは組み合わさることでひとつの大きな「矢印」の形にもなっており、同社がつねに最適な方法を見つけ出し社会を前に進める原動力であることも示している。さらに、NIPPON EXPRESSの文字の太さが違うことで多様性も表現している。なお、2017年に制定した企業メッセージ「We Find the Way」は今後も引き続き使用し、新ブランドのメッセージとして展開していく。

新たなグループカラーとしてフレッシュグリーンとネイビーブルーの2色を制定。フレッシュグリーンは新たな挑戦を支える「創造性」、変わらぬ価値観である「安全」、長期ビジョン実現に不可欠な「サステナビリティ」を、ネイビーブルーは社会からの「信頼」、高い技術に裏付けられた「実行力」、企業・産業・社会を支えるための「深い専門性」をそれぞれ表現した。
なお、新ブランドを導入していく過程で、当面の間、新旧ブランドが混在することがあるとしている。

伝統の「マル通マーク」の思いを引き継ぐ

日通は今回の新グループブランドの導入に伴い、長年親しまれ、高い認知度を誇ってきた「マル通マーク」と別れを告げることになる。同社は「マル通マークは日本の物流業の発展の歩みとともに、長い間ご愛顧いただいてきた。マル通マークに込められてきた誇りと責任、知恵と技、社会からいただいた信頼をすべて『NX』というブランドに引き継ぎ、さらに進化させていきたい」とコメント。

マル通マークの起源は古く江戸時代までさかのぼり、飛脚が身分証として所持していた通行手形に同マークが多く使われてきた。1875年(明治8年)に発足した日通の前身である「内国通運」の社章としてマル通マークが定められ、それ以来、140年以上の長きにわたって親しまれてきた。
(2021年7月20日号)


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