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NXHD、来年1月1日付で新社長に堀切智副社長が昇格

2023.11.21

NIPPON EXPRESSホールディングス(本社・東京都千代田区、齋藤充社長)は16日、来年1月1日付で齋藤社長が代表取締役会長に就き、後任の新社長に堀切智副社長(日本通運代表取締役社長を兼務)が昇格する人事を決めた。渡邉健二代表取締役会長は取締役となり、来年3月開催の定時株主総会で取締役を退任する予定。堀切氏は、齋藤氏が強力に推し進めてきたグローバル路線を引き継ぎ、2037年を目標にした長期ビジョン「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」の実現に向け舵取りを担っていく。

グループの足腰は強くなった

同日、本社で開かれた記者会見に齋藤、堀切両氏が出席。齋藤氏(写真左)は後継に堀切氏を選んだ理由について「経歴的には米国勤務、国内で2つの大きな支店長、さらに現中計の策定を担うなど経験値が高い。また、人の話をよく聞いて自分なりに咀嚼し、それを実行する能力に長けている。他に(候補者が)思いつかなかった」と評価。

また、17年5月の就任から7年弱におよぶ自身の在任期間を振り返り「コロナという想定外の事態もあったが、HD体制への移行やNXブランドの立ち上げ、旅行事業の清算や自動車学校の売却など事業ポートフォリオの入れ替え、海外でのM&Aなどに取り組み、グループとしての足腰は強くなってきたと思う。一方で未着手なもの、道半ばとなった取り組みもあるが、長期ビジョンの実現に向けて同じ目線で取り組んでいってほしい」と期待を寄せた。

経営の軸は定まっている

堀切氏(写真右)は「厳しく難しい時代を迎える中での社長就任は身が引き締まる思い。ただ、引き受けたからには全力で取り組んでいく」との思いを表明。「経営企画担当役員として長期ビジョンの策定を担当し、現中計も齋藤社長とともにつくり実行してきた。長期ビジョンは20年先のあるべき姿を描き、中計もこれまでの3年計画から5年計画に変えた。このことによって経営の軸は定まっており、やるべきことは変わらない」とした。その上で、重要テーマとして①グローバル事業の成長加速②日本事業の強靱化③人手不足や脱炭素などの社会課題と事業との両立――の3点を挙げ、「これらを実現していくため、海外でのM&Aをやり遂げていくほか、顧客企業のサプライチェーンを最適化していくためのアカウントマネジメント強化、日本事業強靭化のための事業ポートフォリオ最適化を加速させていく」と意欲を見せた。

さらに、これらを実現していくために企業風土を進化させていく必要があると強調。「安心・安全を大事にすることや、誠実な姿勢などの長所を継承しつつ、イノベーションやリーダーシップ、データドリブン、バックキャスト的思考などを取り入れていくことで、スピード感を持った取り組みを進めていきたい」と語った。

まずはカーゴ・パートナー社のPMIに注力

最大のテーマであるグローバル事業の拡大に向け、堀切氏はM&Aに注力していく姿勢を強調し、まずは欧州の大手フォワーダーであるカーゴ・パートナー社とのシナジー創出に取り組む。「年明けにクロージングを予定しているが、カーゴ・パートナーはNXの海外全ネットワークの約半分を占める規模で、社員も4000人いる。取得金額も1000億円を超え、当社のM&Aとしては過去最大の規模となる。まずはPMIをしっかり行い、NXのグローバルネットワークに組み込んでいくことに最優先で取り組む」と述べた。

さらに、今後のM&Aの方向性について「欧米のメガフォワーダーに伍していくためには、海運フォワーディングを強化する必要がある。また非日系顧客の開拓も大きな課題であり、これらを実現できる企業が有力な選択肢になり得る。エリア的にはインドが有力な市場であり、M&Aとオーガニックでの成長に両面から力を入れていく」と意気込みを語った。
堀切氏の略歴は次の通り。

堀切 智(ほりきり・さとし)1983年日本通運入社。2011年京都支店長、15年執行役員北関東・信越ブロック地域総括兼群馬支店長、17年取締役執行役員、18年5月取締役常務執行役員、19年4月取締役専務執行役員、20年6月代表取締役副社長・副社長執行役員、22年1月NIPPON EXPRESSホールディングス代表取締役副社長・副社長執行役員、23年1月副社長兼執行役員、日本通運代表取締役社長・社長執行役員。1960年10月25日生まれ、63歳。東大法卒、鹿児島県出身。
(2023年11月21日号)


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