21春闘、妥結額は昨年よりやや低調=運輸労連
運輸労連(難波淳介中央執行委員長)の傘下の13単組のうち、18日までに賃金では9組合、夏季一時金では8組合が労使妥結した。賃上げ・夏季一時金ともに単純平均でみると前年を下回る結果となった。コロナ状況下での需要低迷を受け、宅配便を除いた輸送量全体は減少し、企業業績にも影響したことを反映しているようだ。
13単組の賃上げ要求額は単純平均で1万311円、加重平均は1万727円だった。現時点の9単組の妥結額は、単純平均で2841円となり、前年の13単組の単純平均3811円を970円低い水準となった。一方、加重平均では4248円となり、前年の13労組単純平均の4201円を47円上回った。組合員数の多いヤマト運輸労組が前年実績を264円上回ったことで加重平均を押し上げた。前年実績を上回ったのはヤマト運輸と名鉄運輸の各労組だった。
また、夏季一時金の夏期分をみると、13単組の要求額は単純平均で61万4286円、加重平均で68万6441円だった。8単組の妥結額は、単純平均で37万5000円となり、前年の13労組の単純平均の45万3293円を下回った。一方、加重平均では57万387円となり、前年の50万3732円よりも6万円以上高い金額となった。前年実績を上回ったのは全日通、ヤマト運輸、日通トランスポート、エスラインギフの各労組だった。
(2021年3月25日号)