運輸労連/24春闘、妥結組合7割が前年を上回る傾向
運輸労連(成田幸隆中央執行委員長)の2024年春季生活闘争の賃金引き上げ状況を見ると、4月30日時点で妥結した組合の74・5%が前年実績より増額または同額となった。大手12組合(全国単組)は単純平均で32・8%増、全国単組を除いた中小労組は単純平均で42・0%増となり、今年の春闘は中小の健闘が目立っている。
妥結組合の74%が増額または同額実績
4月30日時点での賃上げの妥結組合数は全体で267組合となり、妥結額の単純平均は5829円となった。23年の最終的な妥結額の単純平均4093円より1736円上回った。妥結した組合のうち前年比較が可能な組合をみると、単純平均で1711円の増額となった。妥結した組合のうち74・5%が前年実績に対し、増額または同額の実績となった。
全国単組12組合(全日通、ヤマト運輸、トナミ運輸、JPロジスティクス、名鉄運輸、丸全昭和運輸、全新潟運輸、ロジスティード、日通トランスポート、愛知陸運、三菱電機ロジスティクス、エスラインギフ)だけをみると、賃上げ妥結額は単純平均で8692円だった。前年の単純平均6547円と比べ2145円上回った(32・8%増)。
全国単組を除いた北海道・東北・関東・北信越・東海・近畿・中国・四国・九州の全国9ブロック平均(4月30日時点)は単純平均5693円となり、前年の最終的な妥結額の単純平均4009円より1684円上回った(42・0%増)。
中小の夏季一時金は平均1割強の増額
4月30日時点での夏季一時金の妥結組合数は全体で145組合となり、妥結額の単純平均は30万9435円となった。23年の最終的な妥結額の単純平均26万5921円より4万3514円上回った(16・4%増)。妥結した組合のうち前年比較が可能な組合をみると、単純平均で4674円の増額。妥結した組合の67・6%が前年実績に対し、増額または同額となった。
全国単組12組合だけをみると、夏季一時金の妥結額は単純平均で43万512円となり、前年の単純平均46万1943円より3万1431円下回った(6・8%減)。
全国単組を除いた全国9ブロック平均(4月30日時点)は単純平均30万939円となり、前年の最終的な妥結額の単純平均25万9658円より4万1281円上回った(15・9%増)。
(2024年5月9日号)