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【鉄道輸送】JR貨物が5ヵ年のグループ新中期経営計画スタート

2017.04.06

JR貨物(本社・東京都渋谷区、田村修二社長)は3月31日、2017~21年度の5ヵ年を期間としたグループの新中期経営計画を発表した。前中計で達成した「鉄道事業部門の黒字化」を踏まえ、連結経常利益100億円以上を持続的に確保できる「経営自立の達成」を目指すとともに、将来の株式上場が可能な体制を構築する。本社内で会見した田村社長は、「鉄道事業部門の黒字化を維持しつつ、総合物流企業グループとして附帯する機能で利益を拡大していきたい」と説明した。

3月末で終了した前中計では、最大の目標だった鉄道事業部門の営業損益レベルでの黒字化を達成する見込みで、経常利益と当期純利益についても会社発足以来最高となる見通し。
これを受けて、新中計では内部における経営改革と、モーダルシフトのうねりなど外部環境の変化をバネにして、鉄道を基軸とした総合物流企業グループへと新たなステージに進むことを柱とする。

重点戦略では、「鉄道ロジスティクス事業の利益の維持向上」「総合物流企業への進化」「事業開発の利益のさらなる拡大」「間接部門の筋力アップ」「経営基盤の強化」――を掲げた。コア事業である鉄道事業では 専用列車の設定や定温輸送ニーズの取り込みなど商品力を強化するとともに、空回送区間の営業強化などを通じてラウンド収益力を強化する。また、タイやインドへの貨物鉄道事業のノウハウ提供などを通じて海外事業を拡大する。

総合物流企業への進化では、東京貨物ターミナル駅にマルチテナント型物流施設「東京レールゲート」を整備して鉄道事業との営業連携を強化するほか、全国主要都市での施設展開を検討していく。

こうした諸施策は、昨年10月にスタートした「業務創造推進プロジェクト」の活動を通じて実現に落とし込んでいく。
新中計の数値目標は、連結経常利益が16年度見通しの86億円から「100億円以上」に、連結売上高は1920億円から「2000億円以上」を目指す。また、売上高営業利益率は5・6%(16年度見通し)から「8%以上」へ、連単倍率は1・23(同)から「1・30」へそれぞれ引き上げる。期間中の設備投資(連結)は、総額1620億円で、うち鉄道ロジスティクス事業が1510億円、不動産事業が110億円(このうち鉄道の安全投資が580億円)。

17年度の事業計画、鉄道黒字化継続
新中期計画の初年度となる2017年度のJR貨物の事業計画(単体)は、経常利益81億円、当期純利益64億円を計画した。
鉄道事業収入は1406億円(16年度計画対比5億円減)で、うちコンテナ収入は1137億円(同3億円減)、車扱収入は93億(同3億円増)。鉄道事業の営業利益は16年度に引き続き0億円で黒字継続を計画。

(2017年4月6日号)


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