【トラック輸送】荷主と事業者の共通理解へ=国交省
国土交通省は19日、トラック運送業の適正運賃・料金検討会(藤井聡座長・京都大学大学院教授)の第6回会合を開催した。同検討会では、運賃と料金の別建て収受の浸透を図るため、荷主と運送事業者の双方が運賃を構成するコストについて共通理解をもつための手引き書の作成を目指している。
今回の会議では、事務局からトラック運賃を構成する諸費用について、固定費と変動費に分けて詳細な説明が行われた。運賃コストの手引書案は、次回の検討会で提示される予定。
会議では委員から「手引書は、運賃コストの分析にとどまらず、将来を見据え、適正運賃収受につながる内容が望ましい」「コストの構成内容を示すだけでなく、荷主と事業者の共通言語となるようなかたちで作成すべき」などの意見が出ていた。
また、会議では11月4日に施行された改正標準貨物自動車運送約款に基づく運賃・料金の変更届の件数が報告された。2月9日現在の届出件数は全国で2万1050件。事業者数5万7008者に対して36・9%だった。地域で最も届出件数の比率が高かったのは四国の56・8%で、北海道の48・3%、北陸信越の40・4%が続いた。国交省の担当者は「引き続き改正約款の普及を図り、届出件数100%を目指す」としている。
(2018年2月22日)