南海電鉄、来年4月に泉北高速鉄道を吸収合併
南海電気鉄道(本社・大阪市中央区、岡嶋信行社長)は、完全子会社の泉北高速鉄道を来年4月に吸収合併すると発表した。9月30日に開催された取締役会で決議し、同日付で合併契約が締結された。南海電鉄を存続会社とし、泉北高速鉄道は解散する。
泉北高速鉄道は大阪府内で2ヵ所のトラックターミナル(北大阪・東大阪)を有する流通センターを運営。各流通センター内では積極的な再開発を行っており、直近では、2026年3月に「北大阪トラックターミナルⅡ期棟(仮称)」(大阪府茨木市、延床面積約18・3万㎡)の開設を控える。同社単体での売上高は142億3700万円、営業利益は42億5200万円(いずれも24年3月期)。
南海電鉄は、14年7月に大阪府などから大阪府都市開発(現・泉北高速鉄道)の株式を譲受し、22年4月には同社の全株式を取得。今回、両社の統合によるグループ経営の効率改善を通じて、「サステナブルな公共交通の経営の実現や、競争力のある流通センターの確立に向けて経営資源を投入していく事業体制を確立することが、最善の方策であるとの判断に至った」(南海電鉄)という。
(2024年10月15日号)