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【物流M&A】セイノーHDが昭和冷蔵と製氷子会社をグループ化

2017.10.10

セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)は2日付けで、昭和冷蔵(本社・東京都中央区、濱崎俊則社長)と同社グループ会社のショーレイフィット(同)の全株式を取得してグループ化した、と発表した。

昭和冷蔵は1948年1月19日設立で、資本金1億円、売上高15億8100万円、従業員数50人の会社。川崎市川崎区、埼玉県戸田市、千葉県市川市に総収容能力約6万9000tの冷蔵冷凍倉庫を保有し、大消費地である首都圏に隣接した冷蔵冷凍倉庫を展開する。倉庫業のみならず、流通支援事業として温度管理や在庫管理システムなど独自の技術力を活かした3温度帯物流全般の業務もカバーしている。

ショーレイフィットは製氷事業を営む昭和冷蔵のグループ会社。85年5月30日設立で資本金4000万円、売上高2億2000万円、従業員数3人。昭和冷蔵の川崎の倉庫拠点に隣接した製氷工場を持つ。10種類以上の商品ラインナップを揃え、製氷技術や氷の品質も良く、「顧客から高い評価をいただき、古くから信頼関係を築いている」(セイノーHD)という。

セイノーHDでは今期スタートした中期経営計画『バリューアップ チャレンジ2020 ~成長へのテイクオフ~』で、「BtoBフルモード輸送の推進」として国内・アジア圏における高品質管理による3温度帯物流の確立を掲げている。今回の2社グループ化はその施策の一環で、今後は(1)コールドチェーンネットワークの拡充、(2)3温度帯物流拠点の確保、(3)拡大する食品市場への対応――を促進する。

製氷事業については、セイノーHDとして初めての事業分野となる。昭和冷蔵のグループ会社で青森県八戸市を中心に冷蔵冷凍倉庫業を営む東北水産や小知和冷凍建設は、今回、子会社化に至らなかったが「冷蔵冷凍事業の拡大に向けて(2社とも)協力関係を保ち、コールドチェーンの確立を遂行していく」(セイノーHD)としている。
(2017年10月10日号)


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