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日立建機が茨城~関西間で中継輸送、日帰り運行実現

2024.06.25

日立建機(本社・東京都台東区、先崎正文社長)とグループ傘下で物流業務を担う日立建機ロジテック(本社・茨城県土浦市、中村和之社長)は18日、茨城県~関西間の長距離輸送でウイングトレーラを導入し、静岡県を中継地とした中継輸送を5月から開始したと発表した。また、茨城~兵庫間において、オリジナルデザインのコンテナを利用した建設機械・鉱山機械部品の鉄道輸送も同月から開始した。物流の「2024年問題」に対応するもので、ドライバーの負荷軽減や運行台数の削減、環境負荷の低減を目指す。

今回、中継輸送の開始にあたり、日立建機ロジテックは従来のトラックより多くの荷物を積載できるウイングトレーラを2台導入。これまで10tトラックと4tトラック計6台体制で輸送していたが、新車両導入により運行車両台数の削減につなげた。中継輸送では、茨城県と関西地方の拠点からそれぞれ貨物を積んで出発したウイングトレーラが、中継地である静岡県でトレーラを交換し、出発地に戻る体制を構築。これにより、これまで泊まりがけで行われていた長距離輸送の日帰り運行を実現した。

さらに、ナブテスコの「西神工場」(神戸市西区)から日立建機ロジテックの「土浦第二物流センタ」(茨城県土浦市)までの輸送(約700㎞)を、従来のトラック輸送から鉄道輸送に切り替えた。大型油圧ショベルに搭載するコントロールバルブの輸送が対象で、同区間を1ヵ月で2往復する体制。これにより、ドライバー不足への対応につなげるとともに、CO2排出量を年間43t削減する見込みで、環境負荷低減にも寄与する。なお、輸送時には日立建機のオリジナルデザインを施した鉄道コンテナを利用しており、日立建機のコーポレートカラー「Reliable Orande」を塗装し、前面と背面に油圧所別のイラストをあしらったデザインとなっている。

日立建機グループではこのほか、6月からトラックの荷待ち時間短縮のためトラック予約受付サービスを導入するなど物流改善に積極的に取り組んでおり、「今後も『24年問題』の解決に会社全体で取り組み、安全で持続可能な社会の実現に貢献していく」としている。
(2024年6月25日号)


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