明治ロジテック、次期中計で外部貨物獲得を強化へ
明治ロジテック(本社・東京都江東区、荒木智社長)は12日、2023年度「全国協力会社会」を明治京橋ビルで4年ぶりに開催した。当日は明治ロジテックの事業に関わる協力会社の関係者が集まる中、荒木社長が来年度に策定される次期中期経営計画の方向性など、今後の経営方針について説明。物量減少への対応として、外部貨物の獲得を積極的に進めることで、収益体制の強化を図る。
冒頭、明治ロジテックの親会社であり最大の荷主でもある明治の生産物流プロセス戦略本部村田信之物流部長が来賓の挨拶に立ち、明治の物流における今後の方針について説明した。
同社では牛乳・ヨーグルト部門の物量減少が課題となっている。今後は国内人口減少に伴うさらなる物量減少やドライバー不足により、物流体制の維持が難しくなることから、「これまでは行ってこなかった他社との共同配送を推進していく。牛乳は賞味期限が短く、その管理面からも共同配送が難しかったが、菓子やアイスのように積極的に進めていきたい」とした。そのうえで協力会社に対し「明治以外の荷物を運ぶということが当たり前になるかもしれないが、是非協力してもらいたい」と要望した。
続いて、荒木社長が24年度~26年度を対象とした次期中期経営計画の策定にあたって方針を説明した。明治の物量減少や「2024年問題」への対応などを直近の課題に挙げ「今までと同じ仕事のやり方では事業が成り立たない。会社発足以降は右肩上がりに物量が増えてきたが、今後はそうはならないという危機感を持って計画を練る必要がある」と強調した。
次期中計を通して目指す姿として、安全を最優先にしつつ、事業環境の変化に適応しながら持続可能な成長の実現を目指すとした。また、「物量が減少する中でも成長していくには収益体制を強化しなければならない。そのためには、いまある経営資源を最大限に活用しながら、外部貨物の獲得を進める必要がある。それにより、安定した輸配送体制の維持・継続を目指す」と意欲を見せた。収益体制強化の手段として、業務量に合わせた事業運営体制のスリム化や、外部貨物獲得による物量と利益の確保などを挙げた。
荒木社長は「安全で高品質な輸配送と協力会社との全国ネットワークが当社の強みだ。物流業界は人手不足だが、見方を変えればそれだけ仕事があるということ。外部貨物の獲得は、空車区間の削減のためにも不可欠であり、協力会社の皆様と力を合わせて進めていきたい」と語った。
この後、プロデキューブの溝口朝久氏が「ルールを守るドライバーを育てる」をテーマに講演。明治ロジテックの安全品質部、経営企画部、運営推進部、管理部がそれぞれ報告を行った。
(2023年10月19日号)