メニュー

「プチクマコンテナ」出発式開催=ブルボン/JR貨物/全国通運

2022.08.30

JR貨物(本社・東京都渋谷区、犬飼新社長)は19日、南長岡駅(新潟県長岡市)で、ブルボン(本社・新潟県柏崎市、吉田康社長)の「プチ」シリーズの公式キャラクターである「プチクマ」のラッピングコンテナの完成を祝って出発式を開催した。

ブルボンは、約7割の製品が輸送中の温度管理を求められ、2021年7月から全国通運が所有する31ftクールコンテナ2基を使って、南長岡~福岡貨物ターミナル駅間での利用を開始。今回、「プチクマ」をラッピングした31ftクールコンテナ4基を追加し、新潟貨物ターミナル駅~岡山貨物ターミナル駅間にも利用区間を拡大する。出発式に出席したブルボンの吉田社長は「ブルボンは1932年に柏崎~秋葉原駅間で鉄道輸送を開始し、その後、時代の流れでトラック比率は上がったが、鉄道コンテナの進化に合わせて再び鉄道比率を上げたいと考えている」とした上で、「脱炭素化や地球温暖化問題が取りざたされる中、ブルボンも一歩踏み込んで物流事業に関わっていく」と述べた。

出発式には、JR貨物の犬飼社長、全国通運の永田浩一社長のほか、ブルボンの鉄道利用運送業務を担っている中越通運の中山和郎会長、巻運送の藤田忍社長が出席。主催者を代表して犬飼社長は、戦前からの長きにわたって鉄道を積極的に利用してきたブルボンに感謝の意を伝えた上で「労働力問題や環境対策の重要性が高まっている中、ブルボン様の期待に応えるために、日々の運行管理に最善を尽くし、安全とサービス向上に全力を尽くしていく」と挨拶した。

また、全国通運の永田社長は「31ftクールコンテナによる温度管理輸送は当社の事業の大きな柱であり、現在32基のコンテナが導入されている。今般、新たに導入する4基はブルボン様から長期利用のご要望があったことから、プチクマのラッピングをすることになった。当社では各荷主と物流事業者、JR貨物との間で輸送上の諸課題を議論するため『モーダルシフト推進協議会』を首都圏中心に行っているが、地方での協議会の立ち上げはブルボン様が初のケースとなる」と紹介した。

出発式では、31ftクールコンテナを製造した菱重コールドチェーンがコンテナの仕様を説明したほか、荷役デモンストレーション、関係者によるテープカット、記念列車のヘッドマーク贈呈などが行われた。
(2022年8月30日号)


関連記事一覧