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GENie/スズケン、ラストワンマイル領域で業務提携

2021.10.05

セイノーホールディングス傘下でラストワンマイル物流事業を展開するGENie(本社・東京都中央区、田口義展社長)と、医薬品卸大手スズケン(本社・名古屋市東区、宮田浩美社長)は9月28日付で、ラストワンマイル領域における新たな流通モデルの構築に向けた業務提携契約を締結した。今後、両社が連携して、①自宅で安心して生活し、医療・介護を受けられる支援体制の構築②地域社会でより利便性の高いサービスの提供で安心して生活できるエコシステムの構築――を進める。

GENieでは、「ハーティスト」と呼ばれる専門のスタッフが生活必需品などを宅配するとともに、“御用聞き”や“見守り”なども行うことで、生活者に密着しながら、買い物弱者などの社会課題の解決に取り組んでいる。昨年12月からは処方薬の即時配送サービス「ARUU(アルー)」を開始し、調剤薬局からの受託が広がるほか、がん検査の検体輸送や、自治体と連携したコロナ自宅療養者のパルスオキシメーター回収・発送業務など、利用が拡大している。

スズケングループでは中期成長戦略「May I“health”you? 5.0」において「地域医療貢献ビジネスモデルの追求」をテーマのひとつに掲げ、社会インフラとして提供する多様な医療基盤プラットフォームを活かし、医療機関や保険薬局と患者をつなぐ新たなラストワンマイル流通の構築に向けた検討を進めている。
各社の取り組みが、両社の目指す地域医療におけるラストワンマイル流通の姿につながるものであり、「患者様や地域の生活者のさらなる利便性の向上、地域社会への貢献に寄与できる」(両社)として、今回の業務提携締結に至った。

メディカル業界では、日本が超高齢社会を迎える中、高齢者を支える地域包括ケアシステムの確立が喫緊の課題となっており、居宅に生活必需品を配送するサービスの充実など、新たな課題解決が求められている。加えて、ECの利用拡大や、コロナ禍による外出自粛、自宅療養者も増加しており、在宅配送サービスの需要はますます高まっている。
(2021年10月5日号)


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