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金沢市で宅配ボックスによる非対面配達=ヤマトHD/ナスタ

2020.06.11

ヤマトホールディングス(本社・東京都中央区、長尾裕社長)と住宅用宅配ポストなどを展開するナスタ(本社・東京都港区、笹川順平社長)は5日、宅配便の非対面受け取りニーズの高まりなど「新しい生活様式」の確立に向け、宅配ボックスを普及させる取り組みを共同で展開すると発表した。第1弾として、石川県金沢市に在住するアマゾンのユーザーを対象に、ナスタが自社の宅配ボックス1万台をモニター提供し、ヤマトが宅配ボックスに荷物を届けるスキームを開始する。ヤマトは今後、モニターからのアンケート結果なども参考にしながら、非対面受け取りの全国展開も視野に入れていく。

ヤマト運輸は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2月から荷物を受け取る人が希望すれば在宅していても非対面で指定された場所に配達する取り組みを開始しており、利用者からは概ね好評を得ている。その一方、盗難や水濡れなどへの不安を感じる声もあることから、セキュリティの不安を解消したナスタの宅配ボックスを活用することで、非対面受け取りの浸透や定着を進めていく。

金沢市で行う取り組みでは、アマゾンジャパンの協力を得て、市内に住居を構えるアマゾンユーザーにナスタの宅配ボックス1万台をモニター提供。アマゾンで購入した商品をヤマトが宅配ボックスに届ける取り組みを行う。宅配ボックスは1世帯1台で、先着順に配布。モニター終了後もそのまま利用することができる。今回、金沢市を選んだ理由について、ナスタの広報担当は「金沢市は現在、アマゾンが置き配を実施しておらず、戸建て、共働き世帯が多いから」としている。

ナスタがモニター提供する宅配ボックス「Nasta Box SOFT」は、サイズがW440×D350×H500㎜(受取可能サイズがW385×D300×H480㎜)。撥水加工を施した布製で、折り畳みが可能。重量1・3㎏。ワイヤーでドアノブなどに繋ぐことができ、工事などは不要で手軽に設置できる。
ヤマトとナスタは、モニターで宅配ボックスや非対面受け取りに関するアンケートを行い、満足度や改善点などを把握する。今後は第2弾、第3弾のモニターを検討するとともに、ヤマトはセキュリティなどに配慮した非対面受け取りの全国展開も視野に入れていく。
(2020年6月11日号)


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