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IT・AIで事業領域を拡大=SGH

2020.05.14

SGホールディングス(本社・京都市南区、栗和田榮一会長)は8日、荒木秀夫社長による2020年3月期の決算説明動画をホームページ上で公開し、今後の成長戦略についての方針を示した。トータルロジスティクスの機能強化を目指すとともに、先進的ロジスティクスチーム「GOAL」のさらなる増強と人材高度化を進めていく。

同業やベンチャーとの事業連携を加速

トータルロジスティクスの機能強化では、同社グループの様々な機能を、ITを軸に一体化を図り、事業成長を目指す。具体的には同社のリソースに加え、同業他社やベンチャー企業などの異業種を含む事業連携で領域の拡大を図るとともに、経営資源を活用し、国内輸送の拡充と総合オペレーションの多機能化、国際一貫物流の強化、グローバル事業の拡大を推進する。

このうち、荒木社長は昨年からテスト運用している先進的物流施設「Xフロンティア」を活用したトータルロジスティクスの機能強化事例について言及。「品質とスピード、環境を整えて持続的な成長を目指すとともに、フィジカルインターネットの準備を急ぐ」と説明し、「ハブを通さずにベンチャー企業と協力し、GPSによるリアルタイムでの可視化やAIなどを駆使し、顧客のニーズにあった最適配送を実現する」と強調した。

グループのグローバル展開では、国内事業会社が自由に海外に進出できる体制に変更した。その第1弾として、佐川グローバルロジスティクスが今年3月に中国・上海の物流企業である上海虹迪物流科技股份有限公司(RUNBOW社)を買収。同社では海外企業の子会社化などを含め、今後10年間で倉庫の延床面積を現在の約120万㎡から190万㎡に拡大する計画。

「GOAL」のメンバー数を700人体制に増強へ

「GOAL」の強化と人材高度化では、基点となるセールスドライバーの感度をさらに磨き、顧客の気づいていない物流課題を発掘するとともに、「GOAL」メンバーの専門性をさらに高め、将来的には700人体制に増強し、より広範囲で高度なソリューションを提供していく。

荒木社長はGOALについて「14年からスタートし、宅配便だけではなくお客様のあらゆる物流ニーズと課題を解決する体制を構築した。当初は52人だったが、現在は300人を超え、提案領域を拡大した」と振り返った。また、今後について「ITで可視化された原価や時間、キャパシティなどをはじめとした管理項目をコントロールし、場面に応じた最適な戦略により増収増益を実現している。これからもIT基盤を軸に事業成長目指す」と述べた。
(2020年5月14日号)


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