置き配の事例集を秋以降に策定=国交省/経産省
国土交通省と経済産業省は8日、第4回「置き配」検討会を開催した。今回の会合では、日本郵便が6月24日~8月26日に実施中の置き配バッグを利用したキャンペーンについて報告。また、アマゾンジャパンが実施する置き配指定サービスなどを説明し、東京海上日動火災保険が置き配での盗難リスクなどをカバーする保険プログラムについて紹介した。同検討会は、秋頃に開催予定の第5回会合で置き配の普及に向けた課題を整理するとともに、置き配活用の事例集の策定に向けて意見交換を行う。
検討会メンバーによる事例発表では、日本郵便が実施中の置き配キャンペーンを報告。物流ITベンチャーのYper(イーパー)が開発した置き配バッグ「OKIPPA」を抽せんで10万世帯の利用者に無料配布し、利便性を体験してもらうことが目的で、キャンペーンの成果は終了後に同検討会などで報告する考え。
アマゾンジャパンは置き配指定サービスについて説明。不在時や在宅中でも手が離せない場合に自宅の指定場所へ商品を届け、サインなしで受け取れるサービスで、玄関、宅配ボックス、ガスメーターボックス、自転車のかご、車庫、建物内の受付または管理人などを置き配先に指定する。デリバリープロバイダーを中心とした配送パートナーによって商品が配送されるエリア内で、商品注文時に配送オプションとして置き配が表示された顧客に限って利用できる。現在、大都市圏の一部地域を中心に実施している。
東京海上日動火災は、置き配での商品の盗難や破損、水濡れなど商品事故のリスクをカバーする保険プログラム案について説明。EC事業者と商品を受け取るユーザーの双方が保険の受益者(被保険者)となるスキームで、商品事故発生時には、いったんEC事業者がユーザーに補償を行い、EC事業者に対して保険金が支払われる。EC事業者はユーザーに対し、盗難・破損などの被害にあった商品と同じものを送付する。
(2019年8月22日号)