日通商事が川崎サテライトに新棟を竣工
日通商事(本社・東京都港区、新居康昭社長)は10日、川崎市川崎区に所在する「東京LSセンター川崎サテライト」で新建屋の竣工式を開いた。竣工式には新居社長をはじめ、コンストラクションマネジメントを担当した三菱地所設計、設計施工を担当した戸田建設や顧客など多くの関係者が出席し、竣工を祝った。
川崎サテライトは敷地面積2万7061㎡。竣工した新建屋の延床面積は1万6543㎡で、隣接する1・2号棟と併せると全体で2万2560㎡となり、同社の国内施設では最大規模となる。
竣工式の冒頭、挨拶に立った新居社長は「川崎サテライトは顧客の工作機械、設備機械、関連部品の輸出梱包作業を主業務として運営してきている。施設の一部の老朽化が進んでいたことから、これまで以上の効率的な作業や安全・品質面での工場を期すとともに、当社およびパートナー会社の従業員にとってより快適な作業環境を提供し、明るく活気ある職場とするためこのたびの建て替えを実施した」と説明。今後は「川崎サテライトを所管する東京LSセンター(東京都江東区深川)との連携を強化し、従業員やパートナー会社とともに気持ちを新たにし、首都圏における一般梱包作業のマザー工場として安全かつ高品質な作業を提供していく」と強調した。
今回完成した新建屋は老朽化した旧3~7号棟を取り壊し、新築したもの。コンテナバンニングピットを従来の2基から4基に拡充し、それに伴い重量物対応のバンニング用クレーンも2基から4基に増設。これらにより作業能力が大幅に向上した。
建屋の内部は柱や壁が最小限とすることで、多様な作業内容やレイアウト変更に対応でき、従来よりも付加価値の高い作業を効率的に遂行できる構造にした他、車両と作業者の動線を線引きにより区分することで、構内の安全規律を明確にした。また、外壁は高断熱機能とし、2階作業場は空調を完備することで快適な作業環境を整えた。
さらに、外周部には大型の庇を最大限の長さまで設けることで雨天時も安全・迅速な貨物の積み下ろしが可能となった。
セキュリティ面では、建屋内外部に監視カメラを設置し、入退出管理システムを配備した。顧客・商品・車両に対するセキュリティ機能が向上し、工場内作業の可視化も実現した。屋内は環境に配慮したLED照明を導入。BCP(事業継続性)対応として自家発電装置も設備している。梱包材の焼却などを行う熱処理施設も改善し、高性能化した。
新居社長は挨拶の中で、「今回の大規模拠点の竣工式は、当社LS部門にとっては平成最後のものとなるが、本日の竣工式を節目として当部門ならびにパートナー会社の従業員一同で末永くお客様にご愛顧いただき、満足度をさらに高められるよう精進していく」と表明した。
(2018年9月13日号)