ウィルポートが宅配プラットフォーム事業を開始
ウィルポート(藤原康則社長)は今月、同社が本社を置く東京都中央区勝どきに、宅配受取ロッカーと宅配便の取次カウンターなどを併設した宅配デポを開設し、「宅配プラットフォーム事業」を本格稼働させた。
同社が進める宅配プラットフォーム事業は、狭小地域内に地域密着宅配デポ「まいどうもステーション」と、無電源型で設置コストが安価な宅配ロッカー「まいどうもポスト」を設置・運営して、再配達問題を解消しながら、宅配会社や通販会社、小売店の買い物代行サービスなどの域内配達を集約して代行するモデル。“オープン型”として宅配会社の荷物にも対応。実際の配送業務は、日本宅配事業推進協会の教育プログラムを受けた軽貨物便ドライバーが担当する。
第1号店となった勝どきの「まいどうもステーション」は清澄通りに面し、23坪ほどのデポ内には宅配便の取次カウンターのほか、小口の荷物を一時的に預かれる保管スペースや、アパレル通販の購入者が商品を試着できる着替室も備える。まずは、買い物代行サービスの配送を行う軽貨物便トラックが1~2台運行して配達を行うが、将来的には、荷物の増加に合わせて30~40台が常に運行する体制をめざす。
1つのデポで1万世帯をカバーする想定としており、今回の勝どきエリアでビジネスモデルを確立して、周辺地域などへサービスを水平展開したい考え。また、9月には勝どきエリアの集合住宅へ「まいどうもポスト」を設置する見込みで、域内での宅配ロッカー設置を進めるとともに、通販会社や小売店などからの受託荷物を増やしてプラットフォーム事業の具体化を進め、「宅配危機問題と、軽貨物便業界における多重下請け構造の解消につなげたい」(城山憲明取締役)としている。
(2018年7月26日号)