非対面での受取意向強まる=JADMA/通販利用調査
日本通信販売協会(JADMA、粟野光章会長)はこのほど、「第31回全国通信販売利用実態調査報告書(2023年/通信販売の利用実態)」を取りまとめた。この中で、現状の通販商品の受取方法は「対面/自宅」が最も多いものの、今後最も利用したい受取方法としては年々減少しており、非対面での受取方法である「置き配」「個人用宅配ボックス」や「宅配バック」が増加していることがわかった。とくに「個人用宅配ボックス」の今後の増加が見込まれるという。
昨年1年間で利用したことがある受取方法は「対面/自宅」(90・3%)が最多だったが、22年よりも0・5pt減少。次いで回答が多かった「非対面/その他(置き配など)」(26・5%)は年々増加傾向にあり、22年比で2・4pt、21年比で8・7pt増と大きく増えた。
今後最も利用したい受取方法は「対面/自宅」(62・4%)が最多ではあるものの、22年比で2・9pt減、21年比で5・8pt減となり年々減少している。一方、「非対面/置き配」(13・6%)は22年比で2・4pt増、21年比で5・5pt増となり、「非対面/個人用宅配ボックスや宅配バック」(6・3%)も22年比で0・1pt増、21年比で1・1pt増となった。
個人用宅配ボックスの利用意向は41・7%で前回より5・6pt増加。利用意向は、実際に利用したことがある受取方法(8・8%)より32・9ptも高かった。また。利用したことがある受取方法で「対面/コンビニ(レジ)」「対面/配送会社直営店」「非対面/ポストイン投函」「非対面/その他(置き配など)」を選択した人による利用意向が52・9~59・6%と高く、受け取りに行く手間を省いたり、置き配などを個人用宅配ボックスでの受け取りにしたいとの意向が伺えた。
「送料」への意識にも変化
通販業界では「送料無料」表示の見直しに向けた取り組みが進み、JADMAでも今年3月に、「物流の適正化・生産性向上に向けた自主行動計画」を策定して「『送料無料』表示の見直しや、表示する理由や仕組みを説明することに努める」方針を明示した。
今回の調査における通販利用者の意識では、通信販売の短所(複数回答可)として「配送料・手数料がかかる」を選択した人は42・8%で上位2位に位置したが、22年比で1・7pt、21年比で5・3ptの減少となった。
また、通信販売で商品を選ぶ際に参考にする情報(複数回答可)としても「送料」が38・7%で4位になったが、22年比で2・6pt減、21年比で5・5pt減となった。
(2024年6月13日号)