メニュー

東京都、東京港CTの混雑解消プロジェクト始動

2024.09.17

東京都は11日、東京港への海上コンテナ車両の来場時間分散化とコンテナターミナルのゲート前混雑解消を目的とした2024年度「東京港オフピーク搬出入モデル事業」のプロジェクトを決定したと発表した。複数の荷主企業と物流会社が東京港へのオフピーク輸送で連携するもので、準備や取りまとめなどを含め、今月から25年2月までの実施を予定する。

「東京港オフピーク搬出入モデル事業」は午後や夕方に集中する傾向がある東京港への海コン車両の来場時間を分散し、コンテナターミナルのゲート前の混雑解消につなげる取り組みとして、午前中などコンテナターミナルが比較的空いている時間帯に搬出入を行うもの。東京都は同事業における荷主企業の取り組みを募集しており、事業プロモーターが設置する審査委員会の審査を経てプロジェクトが決定した。

今回決定した「複数企業連携による東京港オフピーク輸送プロジェクト」には提案企業として、プロジェクトの代表となるクボタをはじめ、本田技研工業、コマツ、三桜工業、白石カルシウム、鶴見製作所、吉田運送、みなと運送、鈴与、日新が参画。事業では、複数の荷主企業と物流会社が連携し、混雑の少ない夜間を利用して内陸~東京港の輸送を効率化するとともに、コンテナターミナルの搬出入を午前に実施して混雑を回避する。事業プロモーターである野村総合研究所がプロジェクトの伴走支援を担う。

具体的には、日中に各荷主企業~中継輸送拠点となる最寄りデポ間で荷物を輸送し、道路混雑の少ない夜間に最寄りデポ~東京港デポ間を輸送。東京港のオフピークである午前中に東京港デポ~コンテナターミナル間を輸送する。中継輸送においては、複数企業間でのシャーシの共有化も検討する。また、各社のコンテナ発着情報を物流会社が共有し、往復の荷物の積載を事前にマッチングすることで、輸送効率を向上する。

東京都では今回のプロジェクトにより、港湾エリアの混雑解消や運送会社の負担軽減、ドライバーの拘束時間短縮、車両回転率の向上による生産性改善、安定的なコンテナ輸送力の確保、CO2排出量の削減といったメリットを想定している。
(2024年9月17日号)


関連記事一覧