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JR貨物、モーダルコンビネーションへT2に出資

2024.02.15

JR貨物(本社・東京都渋谷区、犬飼新社長)は9日、レベル4運転技術を活用した幹線輸送サービスの実現を目指すT2(本社・東京都千代田区、森本成城代表取締役CEO)のシリーズA追加ラウンドで資本参加したと発表した。両社は今後、貨物鉄道と自動運転トラックを連携させたモーダルコンビネーションを推進すべく連携を強化し、日本の輸送キャパシティの維持・拡大や安定的な輸送に貢献していく。

両社は今回の資本参加を機に、それぞれの輸送特性や長所を活かしたモーダルコンビネーションを実現していく。具体的には、貨物鉄道と自動運転トラックにおけるコンテナ規格統一やシステム面での連携を推進することで、「2024年問題」などで縮小が懸念される輸送キャパシティの維持・拡大を図る。また、自然災害などでどちらかが輸送できない場合、輸送手段を相互に切り替えることでBCPなど安定的な輸送の実現に貢献していく。

JR貨物の犬飼社長は「将来の物流システムにおいて、自動運転トラックなど新たな輸送手段が台頭してくることを見据えて、当社の貨物鉄道輸送もこれらの新技術と組み合わせることで、モーダルコンビネーションを強化していく必要がある。今回の取り組みにより、貨物鉄道輸送のリダンダンシーを獲得し、災害等で鉄路が不通となった際に代替輸送の信頼性を高めることができる。さらに貨物鉄道と自動運転トラックの双方で利用可能なコンテナの開発を進めることで、輸送の利便性も向上する」とコメント。

T2の森本CEOは「貨物鉄道輸送を一手に支えてきたJR貨物に仲間に加わっていただけることを心強く思っている。両社で双方の特性を活かしてモーダルコンビネーションを推進し、輸送キャパシティの維持・拡大、安定的な輸送の実現に向け、人事を尽くしていく」と述べた。

T2は2022年8月に三井物産などの出資で設立。レベル4自動運転トラックによる幹線輸送サービスの事業化を目指しており、26年に東京~大阪間での運行開始を計画している。プレシリーズA、シリーズAラウンドなどですでに50億円以上の資金調達に成功しており、物流事業者では三井倉庫ロジスティクス、大和物流が出資している。
(2024年2月15日号)


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