ネスレ日本、顧客向け製品配送でEVトラック導入
ネスレ日本(本社・神戸市中央区、深谷龍彦社長兼CEO)は8日、顧客向けの製品配送における持続可能な物流環境の構築に向け、物流会社のリクサス(本社・大阪市中央区、土井一正社長)と共同で電気トラック1台(三菱ふそうトラック・バス製 eCanter)を導入したと発表した。関西地区での運用開始にあたり2月24日には出発式を行った。ネスレ日本では今後もバリューチェーン全体を通した環境への配慮に取り組んでいく。
ネスレでは2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを達成するというコミットメントを掲げ、グローバルで取り組んでいる。物流分野ではネスレ日本は、10年からモーダルシフトを推進するなど環境負荷の軽減に注力。今回の取り組みについて同社では、「日本国内における電気トラックの普及は、特に大型車両において課題があるが、今回の取り組みを通じて、環境負荷の軽減に向けて少しでも前進することを期待している」とコメントしている。
EVトラック導入に関し、リクサスの土井社長は「環境に配慮した取り組みを最優先に考え、CO2排出ゼロ輸送の実現に向けた取り組みを行っていきたい。一方で、燃料の高騰する中、燃料コスト削減についても大きな効果をもたらすものと考えており、環境負荷軽減の効果と社会への貢献に大きな役割を果たすため、今後も推進に向け取り組んでいく」とコメント。
三菱ふそうトラック・バス近畿ふそうの越田達也社長は、「『eCanter』は、今日抱える騒音や排出ガス、CO2低減を解決する答えとして開発した量産型電気小型トラック。全世界で300台以上の車両が累計走行距離400万㎞以上を走行しており、高い信頼性が実証されている。この車両が国内95台目の納入となり、ネスレ日本様、リクサス様のような環境負荷ゼロを目指す取り組みに貢献できることを嬉しく思う」と語った。
(2022年3月17日号)