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日陸が国内外で活発に事業基盤拡充

2018.05.29

日陸(本社・東京都千代田区、能登洋一社長)では活発な事業基盤拡充を進めている。国内では昨年12月にJR貨物グループの東京液体化成品センター(TCC)を子会社化し、今年2月には「中部物流センター」(愛知県弥富市)を開業。海外では韓国・華城市で合弁会社の物流センターが昨秋に竣工するなど国内外で危険物物流サービスの充実を図っている。

TCCを子会社化、タンクターミナル事業強化へ

「化学品メーカーが最高益を達成するなど貨物の動きは好調だが、メーカーは国内よりも海外を志向し、これから伸びるのは日本でしか製造できないような付加価値の高い製品の輸出。当社としてもファイン系、医薬、ヘルスケア等の成長分野をターゲットとしていきたい」と山之内純取締役専務執行役員は話す。国内外のシームレスなサプライチェーンへの要求に応えられる組織体制も整備する方針だ。

国内の事業基盤拡充の一環で、輸出入貨物の取り扱い拡大を目的に新設した「中部物流センター」は名古屋港鍋田コンテナターミナル(CT)から5㎞圏内に立地し、5月に保税蔵置場の許可を得た。消防法第4類に対応し、危険物自動立体倉庫(村田機械製)1棟、危険物平屋倉庫1棟(計2000㎡)、一般品倉庫(7130㎡)で構成され、一般倉庫のうち2300㎡は定温管理が可能。危険物倉庫はほぼフル稼働し、第2期工事も予定している。

タンクターミナル事業の強化では、双日グループのエヌアイケミカルと昨年7月に業務提携し、同社が建設中のタンク2基(1000KL)について賃貸借契約を結んだ。同12月に川崎、名古屋にタンクターミナルを持つTCCを子会社化したことで、自前のタンクターミナル(高石ケミカル)のある関西に加え、関東、中部地区の三大都市圏をカバー。「TCCが扱う無機化学品の分野にはまだチャンスがある」(山之内氏)と見る。

今後も国内で顧客の生産動向や物流ニーズを見据えた拠点・機能整備を行っていく方針。トラックドライバー不足や拘束時間規制を背景に、長距離輸送の制限や特積み会社からの危険物・化学品の引き受け制限が顕在化してきている中で、「危険物の輸送・保管のネットワークの重要性が増している」。一般取扱所の機能を備えた中継拠点などを活用した、小口危険物混載サービスの構築を目指す。

韓国で物流センター拡充、ベトナムでは現法化へ

容器のリース・レンタル・販売事業では、運送会社向けのISOタンクコンテナリースも強化。「排出ガス規制対応で車両重量が重くなっていることから、11KL、13KL、14KLタンクの軽量化を進め、250基のうち90%が稼働している」(バルク物流事業部業務部の大房治部長)。IBCでは顧客ごとにカスタマイズしたキャニスター缶のリースに力を入れ、輸入時の免税手続きも含めた国際間の通い容器の運用をコーディネートする。

海外では韓国現地企業との合弁会社「NRS-HANEX Co.,LTD」が華城市で「華城物流センター」を開設。昨年秋竣工の危険物倉庫(常温)と一般品倉庫に続き、危険物定温倉庫(冷蔵・冷凍)を増築。現地に進出している日系・外資系企業が求める法令遵守やグローバルレベルでの安全管理能力のニーズに応えていく。このほかグループのNRSライザエクスプレスのベトナム・ハノイの駐在員事務所の現地法人化も検討する。
(2018年5月29日号)


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