西濃運輸が全長25mフルトレーラを公開
西濃運輸(本社・岐阜県大垣市、神谷正博社長)は3月28日、29日から開始する全長25mのフルトレーラの実証実験を前に、使用するフルトレーラを同社小牧支店(愛知県小牧市)で公開した。
同実験は、国土交通省が公募する「ダブル連結トラック実験」に参加するもの。現在の特車許可基準は最長21mだが、これを25mに緩和することで省人化の促進を図る。
今回使用する車両は、全長11・6mのトラック(日野自動車)に全長12・9mのセミトレーラ(東邦車輛)を連結させた構造。分離後、セミトレーラーは荷台に繋げたドーリー(台車)を取り外し、トレーラヘッドと連結させることで2台のトラックとして使用できる。このような25m級でドーリーを分離できる構造は日本初となる。
実験は、往路では木曜夜に同社の四日市支店(三重)と岐阜支店(岐阜)をそれぞれ出発。小牧支店で2台を連結させ、約170㎞離れた藤枝支店(静岡)に向かう。同支店で分離し、1台が富士支店を経由して沼津支店に行き、もう1台は直接沼津支店に行く。復路では金曜夜に沼津支店を出発。藤枝支店で連結して小牧支店に向かい、土曜朝に四日市支店と岐阜支店に到着する。今回の実験では連結時に、2人のドライバーが乗車するが、将来は小牧支店から藤枝支店までを1人で運行して省人化を図る計画だ。
会見した小森紳司常務は「従来は切り離したトレーラ部はそのままだった。今回はメーカーの協力もあり、トレーラヘッドを連結することで2台が運行できるようになった。実験によって生じた課題に対処しながら省人化に繋げていきたい」と話した。
(2018年4月3日号)