【海上輸送】国交省が海運モーダルシフト加速へ
国土交通省は20日、海運モーダルシフト推進協議会の初会合を開催した。会議では、モーダルシフト船の運航情報一括情報検索システムの構築へ向けた取り組みと、海運モーダルシフトの優れた取り組みへの表彰制度設立について議論した。
協議会にはRORO船・コンテナ船・フェリーの各事業者(川崎近海汽船、オーシャントランス、名門大洋フェリー、井本商運、栗林商船など)とともに、荷主(味の素物流、花王、キユーピー)や利用運送事業者(日本通運、三ツ輪運輸など)、行政が参加。今年6月に公表された「内航未来創造プラン~たくましく日本を支え、変化する」に基づき、海運へのモーダルシフトのさらなる推進を図ることを目的として官民連携で取り組みを進めていく。
今後は、荷主が海運を利用しやすくするための運航情報などの一括検索システムの構築と、海運モーダルシフトに貢献する取り組みや先進的な取り組みを行った荷主・物流企業事業者への新たな表彰制度の創設を目指す。
運航情報一括検索システムの構築に向けては、年内にワーキンググループ(WG)を立ち上げ、システム設計の詳細について3回程度の検討を行った後、年度内に実証実験を開始。2019年度以降にシステム運用を開始する考え。
また、モーダルシフトの優れた取り組みへの表彰制度として、「海運モーダルシフト大賞(仮称)」制度を新たに設立する。同制度は、海上輸送により環境負荷低減に貢献する事業者を表彰するために国交省が行っている「エコシップ・モーダルシフト優良事業者表彰」制度を拡充する方向で検討を開始。来年度からWGにより詳細を検討した後、同年度内に設立する予定。
(2017年11月28日号)