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トラック10台以下の6割で営業赤字=全ト協/経営分析

2024.05.21

全日本トラック協会(坂本克己会長)はこのほど、経営分析報告書(令和4年度決算版)を発表した。対象期は中規模以上の事業者(51両以上)で業績回復がみられたが、業界の大半を占める小規模零細事業者(20両以下)は営業損益率がマイナスになるなど厳しい状況にあり、「10台以下」では6割の事業者で営業赤字となった。

対象期の売上高(貨物運送事業収入)は1者平均2億5383万円で、前年度比4・4%の増加となった。貨物運送事業における営業損益率は0・0%と前年度比0・9pt改善し、経常損益は1・8%と1・2pt改善した。

車両の規模別にみると、「101台以上」の大手事業者は営業損益率が2・1%、「50~100台」の事業者は1・2%とプラスだった。「21~50台」は0・0%、「11~20台」はマイナス1・2%、「10台以下」はマイナス3・6%と営業損益率がマイナスとなっている。

全ト協では「荷主との直接取引においては、価格転嫁が緩やかに進捗しているが、元請事業者との取引では遅々として価格転嫁が進捗していないため、中小規模の事業者の業績回復が遅れている」としている。

貨物運送事業における黒字事業者の割合は、営業損益段階で42%と前年度から3pt改善、経常利損益段階では57%と前年度から3pt改善した。経常損益率は改善したものの、経常黒字事業者の割合がほぼ横ばいで推移していることから、業界全体の底上げが図られているのではなく、一部事業者の業績が大幅改善していることが影響している。

この報告書は今回で32回目となり、全国の事業者2532者(有効数)から提出された令和4年度決算(令和3年10月から令和5年8月)の「一般貨物自動車運送事業報告書」について、決算内容を分析した。
(2024年5月21日号)


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