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参議院/国土交通委、改正法の「荷主規制」を労使要望

2024.04.30

23日に開催された参議院国土交通委員会は「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律および貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案」(物流効率化法)を審議した。参考人として、トラック事業者を代表して全日本トラック協会の馬渡雅敏副会長、労組を代表して全日本運輸産業労働組合連合会(運輸労連)の成田幸隆中央執行委員長と全日本建設交運一般労働組合(建交労)の足立浩中央副執行委員長が出席し、それぞれの立場から意見を述べた。事業者側と労組側のいずれもドライバーの労働環境改善を促進するため、改正法案の速やかな成立を要望した。

馬渡氏は「トラックドライバーの労働環境改善を図るには、長時間労働の要因である荷待ち時間と荷役時間を減らすことが重要だ。しかし、これはトラック事業者だけの努力では実現が難しく、荷主とりわけ着荷主の理解と協力が必要不可欠だ」と強調し、「運送業での力関係でいうと、着荷主が一番強く、その次が発荷主であり、われわれトラック事業者は一番下の位置にあるのが実際のところだ」と述べ、取引環境を是正し、持続可能な物流を具体化するには「法令に基づく荷主に対する規制的措置が必要であり、改正法案の速やかな可決をお願いする」と訴えた。

運輸労連の成田氏は「1990年に物流二法が施行されて以降、事業者間の過当競争が激化したことで今に至る多重下請構造が生じ、現在のような荷主の優越的な商慣行が醸成されてしまった」と指摘。「現状をみるとドライバーの労働時間は全産業平均と比べて2割長く、賃金は全産業平均よりも1割から1割5分低い状況にある。加えて高齢化も進んでいる。労働組合としても働き方改革と運び方改革への努力を続けていくが、国・行政も(法令に基づき)これまで以上に労働環境や取り引き環境などの整備をお願いする」と述べ、改正法案による物流改善の実現を要望した。

建交労の足立氏は「トラック運輸産業は物流二法の施行以後、規制緩和路線が30年続いていたが、今回の法案はドライバーの労働環境改善につながる規制強化に向けた一歩であり、必要な法案であることから速やかな成立を求める」と述べた。また、大手荷主だけでなく中小荷主に対しても規制的措置を適用することが、物流改善につながると強調した。
(2024年4月30日)


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