トナミHD、26年度に売上高1800億円、営利95億円
トナミホールディングス(本社・富山県高岡市、髙田和夫社長)は1日、2024年度~26年度の3ヵ年を対象期間とする新たな中期経営計画を公表した。M&Aや資本業務提携なども駆使しながら事業成長や業容拡大を図り、特積み、ロジスティクスの2大基幹事業に次ぐ新たな「第3の柱」の事業創出に取り組む。数値目標では、最終年度の26年度に連結売上高1800億円、営業利益95億円、ROE6・7%などを掲げた。期間中の投資額は300億円を計画する。
新中計のスローガンは「GO! NEXT! PLAN 2026」に設定。調和と礼節を重んじた「和の経営」理念によって社会的存在価値を高めるとともに、ステークホルダーの満足度向上を実現する。
戦略の中心となるのは「経営効率の向上」で、収益性の高い事業へ積極的に投資し、事業の適正規模への再編を通じて資本効率を向上させる。また、既存事業への投資と並行してM&Aや資本業務提携による事業・業容の拡大に注力。特積み事業と倉庫・物流センターを核としたロジスティクス事業に続く「第3の柱」を創出していく。また、TDX(トナミデジタルトランスフォーメーション)の推進による業務生産性の向上など技術革新にもチャレンジしていく。
他方、23年3月期のPBR(株価純資産倍率)は0・39倍で、目標である1・0倍超に届いていないことについて、「成長戦略の方針が十分発揮できなかったことや、資本コストや株価を意識した経営方針を十分に示してこなかったことに要因がある」と分析。また、ROE(自己資本利益率)についても目標である8・0%に達していないことに関しては「営業利益率が低いことに大きな要因がある」としており、将来的に目標を実現していく姿勢を強調している。
連結業績目標では、最終年度となる26年度に売上高を23年度見通しの1430億円から1800億円へ、営業利益を62億円から95億円へ、ROEを5・2%から6・7%に引き上げる。また、期間中の投資は300億円を見込んでおり、新規施設用地の取得や車両代替、システム投資など進めていく。
(2024年4月9日号)