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NXHD/名古屋鉄道、特積み事業の統合で基本合意

2023.08.15

NIPPON EXPRESSホールディングス(本社・東京都千代田区、齋藤充社長)は9日、日本通運の特別積合せ貨物運送事業および日本通運の子会社であるNXトランスポートを名鉄運輸に統合する方針を発表した。同日付で名鉄運輸の親会社である名古屋鉄道との間で、統合に向けた本格的な協議を行う旨の基本合意書を締結した。

事業統合は、日本通運を吸収分割会社、名鉄運輸を吸収分割承継会社とし、日本通運が所有するNXトランスポートの発行済普通株式のすべてを吸収分割で承継させる取引と、日本通運の特別積合せ貨物運送事業を吸収分割で承継させる取引によって行う。

統合のスケジュールは、まず、2024年4月にNXトランスポートを統合し、25年1月に日本通運の特別積合せ貨物運送事業を統合する予定。これにより、NXトランスポートはNXHDの連結対象から外れる。

事業統合の対価は名鉄運輸の普通株式とするが、事業統合の実行後も名古屋鉄道が名鉄運輸の発行済普通株式の50%超を所有することを基本方針としている。統合後の日本通運の名鉄運輸株式の保有割合などの詳細については、今年12月から来年1月に予定している最終契約締結までの間に決定していく。なお、現時点での名鉄運輸の株式保有割合は名古屋鉄道が80%、日本通運が20%となっている。

なお、NXトランスポートの22年12月期の売上高は450億5700万円で、日本通運の対象事業(小口貨物事業)の22年12月期の売上高は377億1400万円。また、名鉄運輸の23年3月期の売上高は583億3400万円。

日本通運と名鉄運輸は、15年12月に資本業務提携契約を締結し、特積み事業の分野で協業を進めてきたが、昨今の経営環境変化に対する課題解決とサービスレベルの向上を図るため、今年5月に資本業務提携の強化に向けた協議を開始することを表明していた。

9日に行われたNXHDの23年12月期第2四半期決算の説明会で、近藤晃副社長は「国内物流は総貨物量の減少が予測され、特積み事業においても今後の大幅な増加は期待できない。両社グループの特積み事業を統合することで、事業の拡大・強靭化につながる」と述べたほか、赤石衛取締役執行役員は「名古屋鉄道グループと協議を進めていく中で、両社の特積み事業の強靭化を大きな目標に据えた。事業統合後も名古屋鉄道が統合会社の発行済株式数の50%以上を所有することが、その効果を最大限に発揮できるということで合意した。NXグループとしては、統合会社を利用することで、お客様のサプライチェーンを支える総合的な物流サービスを提供していく」と統合の意義を強調した。
(2023年8月15日号)


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