トナミ運輸、同社最大規模「新尼崎事業所」が竣工
トナミ運輸(本社・富山県高岡市、髙田和夫社長)はこのほど、3PL事業と特積み事業の機能を併設した新たな複合施設「新尼崎事業所」(兵庫県尼崎市、写真)を竣工し、大型連休明けの5月8日から本格稼働すると発表した。延床面積約5万㎡の規模を持ち、同社グループが運用する物流拠点としては最大規模となる。同社は現行の中期経営計画で「輸送サービスと物流サービスの連携強化と、新規流通センター開発を通じた事業の成長」を重点戦略に掲げており、特積み事業と3PLの一体運営による事業拡大を図っていく。
新尼崎営業所は鉄骨造4階建て、延床面積4万8920㎡。日鉄興和不動産が開発した物流施設を全棟借り受けた。1階は特積み事業のターミナルとして運用し、老朽化・狭あい化した現・尼崎支店を移転。2~4階が3PL事業の拠点で、3~4階を現・関西センター(大阪市西淀川区)からの移転、2階を新設の尼崎流通センターとした。
施設内には、貨物用エレベータ4基、垂直搬送機6基を備える。トラックバースは1階76台、3階37台の計113台分を確保。このほか、危険物倉庫や屋外貯蔵施設も敷地内に備えている。BCP面では、津波・高潮を想定した受変電設備の嵩上げ設置のほか、非常用発電設備を備える。環境面では全館LED照明の採用に加え、自家消費型太陽光発電システムの導入により、施設電力使用量の一部を再生可能エネルギーで賄う。
新拠点は、大阪市中心街から10㎞圏内に立地。阪神高速湾岸線・尼崎東海岸ICから約1㎞、中島ICから約4㎞と交通アクセスにも優れ、関西圏全体を網羅する広域配送拠点としての役割も果たす。同社では新拠点の稼働を機に、関西エリアにおける事業拡大を進めていく。
(2023年4月13日号)