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新潟運輸、倉庫併設型の新「長岡支店」を竣工

2022.11.10

新潟運輸(本社・新潟市中央区、坂井操社長)は7日、新潟県長岡市で建設していた「長岡支店」を竣工した。長岡市の片田町にあった「長岡支店」の老朽化と周辺環境の変化に伴い、同市蓮潟町の「長岡北スマート流通産業団地」内へ移転、新設したもの。敷地面積を移転前の1・52倍、プラットホーム面積を同1・48倍へ拡張したほか、多層階建ての倉庫併設施設とすることで保管需要に対応。併せて、周辺集配エリアも見直しを図り、業務効率化にもつなげる。

新・長岡支店(写真)は敷地面積2万4127㎡、延床面積1万3460㎡。2階建ての荷捌所棟と3階建ての事務所棟から成り、事務所棟の施設面積は1221㎡となっている。
荷捌所棟の1階ホーム面積は約5291㎡で、トラックバースは北面に10t車28台分、南面に4t車34台分を用意した。さらに全天候型バースとすることで、降雪などの荒天時にも安全かつ高品質な荷役作業が可能。車両は70台を配備予定にあり、敷地内には洗車場や給油スタンドも設置した。

保管庫は1~2階に設け、総面積6947㎡。1階部分は、有効高6・0m~7・2m、床荷重4・0t/㎡を確保して重量・かさ物の取り扱いにも対応した。2階倉庫は有効高5・5m、床荷重1・5t/㎡とし、6区画に分割が可能なうえ、空調を完備することで従業員の快適な就労環境にも配慮した。庫内には最大積載荷重3・0tと5・0tの荷役用エレベータを各1基採用。倉庫内従業員としては111人を見込む。同社によると1階保管庫は大手製紙会社、2階保管庫は大手菓子メーカーと地元機械メーカーの利用が決まっているという。

長岡北スマート流通産業団地は、北陸自動車道・長岡北スマートICに直結するアクセスの良さが特徴。長岡支店の移転新設に伴い、県内2支店が担当する集配エリアの一部を集約し、業務の効率化を図る。具体的には燕支店(燕市)の長岡市寺泊地区と、柏崎支店(柏崎市)の新潟県出雲崎町を統合。なお、寺泊地区が移管されることで、新・長岡支店では長岡市全域の集配を担当することとなる。

従来の長岡支店は、施設そのものの老朽化に加え、国道17号バイパスの開通による渋滞の発生や周辺地域への住宅の増加など、時代の変遷とともに立地条件が悪化していたことから、今回の移転・新設を決めた。旧支店の敷地はグループ会社の活用や別事業所としての利用などを検討していく。

その上で、新潟運輸では今後、新潟県外で3拠点の新設および移転・新設計画を予定する。

7日には竣工式を実施し、坂井社長をはじめとする新潟運輸の関係者らが参加した。竣工式後には坂井社長がメディアの取材に応え、「新潟の中心地で、高速道路も近い最高の立地にあり、様々な使い方が想定でき、村上市から糸魚川市までの中間拠点としての活用も期待できる」と期待を寄せた上で、「施設の規模が大きくなったこともあり、旧支店の1・5倍の荷量に対応できるようにしたい」との抱負を語った。

また、集配の効率化や空調の完備などドライバーや従業員の負担を軽減する取り組みを積極的に進めていることにも触れ、「従業員の就労環境をしっかりと整え、お客様にも『使ってよかった』と思っていただけるような施設にしていきたい」と話した。
(2022年11月10日号)


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