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サッポロG物流/日清食品、ビールと即席めんを共同混載輸送

2022.02.24

サッポロホールディングス(本社・東京都渋谷区、尾賀真城社長)のグループ企業であるサッポログループ物流(本社・東京都渋谷区、西間木健二社長)と日清食品(本社・東京都新宿区、安藤徳隆社長)は17日、ビールと即席めんを組み合わせた共同輸送を、静岡~大阪間で来月2日から開始すると発表した。

サッポログループ物流ではこれまで、往路において重量貨物であるビール樽をトラックの最大積載重量まで積載しても、荷台上部に空きスペースが発生していた。一方、日清食品では軽量貨物である即席めんを荷台の容積いっぱいまで積載しても、積載可能重量に余裕があった。また、両社とも復路では往路に比べて貨物量が少なく満載にすることが難しいため、輸送が非効率になるなどの課題があった。

今回、両社は静岡県焼津市にそれぞれ生産工場を持っていることから、課題の解決に向けた実証試験を共同で実施。その結果、往路では両社の製品の種類や数量の組み合わせを調整して混載することで輸送を効率化。復路では、サッポログループ物流の空き容器と日清食品の空きパレットを混載することで、積載率を高めながら100%の実車率を実現する「ラウンド輸送」のスキームを確立した。

サッポログループ物流では従来、往路において静岡工場から大阪物流センター(大阪府大阪市)まで、日清食品は静岡工場から日清エンタープライズ(大阪府摂津市)までそれぞれ製品を輸送していた。また、復路ではサッポログループ物流は大阪物流センターから静岡工場まで、日清食品は関西工場(滋賀県栗東市)から静岡工場まで、空き容器や空きパレットなどを輸送していた。

今後は、往路においてビール樽を積載したトラックが日清食品の静岡工場に立ち寄り、即席めん製品を荷台上部の空きスペースに積載。大阪へと輸送し、それぞれの倉庫で荷降ろしをする。これにより、重量面と容積面でほぼ100%の積載率を実現した。

また、復路ではサッポログループ物流のトラックの荷台に余裕がある場合、日清食品の関西工場で空きパレットを積載してから静岡へと輸送し、それぞれの工場で荷降ろしを行う。

こうした取り組みにより、両社が個別に輸送していた従来の方法に比べ、トラックの使用台数を約20%削減。また、週2便の運行によって、CO2排出量は年間で約10tの削減を見込む。
(2022年2月24日号)


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