【働き方改革】安川ロジがダイバーシティ推進
安川ロジステック(本社・北九州市小倉北区、小関幸治社長)ではダイバーシティを推進している。女性社員のキャリア形成や活躍推進を経営課題と位置付け、社長を委員長とする「ダイバーシティ推進委員会」を設立。トップによる全社員との対話集会、管理職・女性社員合同の「ポジティブ・アクション研修」など多様な研修による意識改革などの取り組みを実施した。「働きやすい・働きがいのある会社を目指して性差なく能力を発揮し働き続けられる風土に変革」したことが評価され、昨年11月には第10回北九州市ワーク・ライフ・バランス表彰で奨励賞を受賞した。
同社では「ダイバーシティ推進委員会」の中に、3つの分科会(ワーク・ライフ・バランス推進分科会、人材力強化推進分科会、ポジティブ・アクション推進分科会)を設け、全社横断的な組織として、働き方改革、キャリアアッププログラム、啓発イベントの企画などテーマごとに各分科会で活動を展開し、多面的な取り組みを通じ管理職を含めた社員の意識改革を図っている。
働き方改革の一環として、事務職を中心に多能工化、業務の標準化、ひとつの業務を2人でシェアするなど、“仕事の属人性”の排除に注力。KPI目標として全社員を対象に「ノー残業デーの確実な実施」「年に1回、3連休を取得し、土日と合わせて計5連休とする」を設定。これらは上司の目標管理項目とされ、意識付けにつながっている。
社長による全社員との対話集会を行い、その中で出された意見については具体的な対策を講じフォローする。部署や男女の垣根を超え、管理職を含む社内交流を目的とした「社内ワールドカフェ(YLカフェ)」などの啓発活動も実施。昨年は九州物流センタ、関東流通センタで社員の家族を招いた職場見学会「YLオープンフェス」を開催した。
2年前に女性の係長が1人誕生し、女性グループリーダーも数人いるが、2016~18年度の中期経営計画では、「18年度に女性課長を1人輩出」をKPI目標に掲げた。17年度には、キャリアアップを希望する女性社員向けの育成カリキュラムを策定するとともに、多様なキャリアを実現するための女性社員向けの研修や意識向上も併せて検討していく。
(2017年3月23日号)