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【トラック輸送】積合せ運賃改定「一律要請ない」=日本通運

2017.07.06

日本通運(本社・東京都港区、齋藤充社長)は1日、同日付でアロー便に適用される積合せ届出運賃を現行運賃から9・7%値上げしたことについて本社内で会見した。その中で、ネットワーク商品事業本部の鳴谷浩・自動車部長は、改定に狙いについて「実勢運賃は個々の顧客との相対契約で決まっており、今回の届出運賃を改定したことで、すべてのお客様に一律で値上げを要請するものではない。当社の上限運賃として、お客様に提示できる選択肢がひとつ増えたという認識だ」と語った。
また、届出運賃の改定とともに、運賃適用方に新たに「待機時間料の収受」を盛り込んだことについて、「待機時間料を実費収受することが趣旨ではなく、長時間の待機が発生しない環境を整備して欲しいという投げ掛けをすることが狙いだ」と述べた(一部既報)。
同社が1日付で改定し、3日に国土交通省に届出した積合せ運賃は、企業間物流向け小口積合せサービス「アロー便」に適用されるもので、運賃改定は2014年11月以来となる。また、運賃適用方では、「待機時間料の収受」について明記し、発着いずれかの荷主の責により30分以上車両を留置された場合、同社が定める金額を収受するほか、日・祝日指定の配達貨物についての配達料収受も明記した。
鳴谷部長は会見で、「ドライバー不足や労働時間短縮に伴う作業コストのアップ、さらなる外注費の上昇が見込まれる」と運賃改定に至った背景を説明した上で、「お客様と粘り強く交渉していくための環境づくりの一環」と述べた。
また、待機時間料をついては、国交省の標準約款改正の動きと連動したものだとした上で「適用方に明記したからといって、直ちに収受することは考えていない。まずは、現場での待機時間の実態を把握した上で、お客様に待機が発生しない環境づくりをお願いしていく」と語った。荷主側に改善を要請しても待機時間の短縮などが見られない場合は、実費を請求していく考え。
日・祝日の配達料収受は、配送件数が少ないことで却ってコストが掛かっている実態があるため、配達料を設定することで日・祝日配送を減らすことを狙いにしている。

(2017年7月6日号)


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