【宅配】日本郵便のゆうパック、12月は前期比2割増も
12月のゆうパック取扱量は、前年同月比で2割弱程度の増加となりそうだ。日本郵便(本社・東京都千代田区、横山邦男社長)が15日に明らかにしたもので、同社によると直近3ヵ月の取扱量は9月が前年同月比17%増、10月が23%増、11月が25%増ほどだったが、12月は9月程度の伸び率で推移。荷量は当初想定量を若干下振れたという。
取扱増に伴う配達サービスへの影響については、「全体として大きな混乱は起きておらず、荷物はスムーズに流れている。滞貨もない」と説明。同社が都市部の配達局をヒアリングしたところ、戸建住宅が密集する地域など一部の郵便局では遅延などが発生しているものの、配達時間も数十分の遅れが出ている程度だった。
ハブ機能を持つ郵便局の状況も、輸送トラックの発着時刻が若干遅れ気味の局こそあったが、ほぼ通常通りに運行できているもよう。人員体制も「100%充足しているとは言えないが、従業員に1時間長く働いてもらうなどでカバーできる範囲には収まっている」とした。
日本郵便では、ヤマト運輸と佐川急便による宅配料金の値上げを受けて、例年以上の荷物の流入を想定した繁忙期対策を準備。ハブ局では構内渋滞の緩和のため新たに人員を置いたほか、運行便トラックの取卸しにも作業者を増員して時間短縮を図った。日本郵便の本社および支社から現場への応援体制も整えた。
荷主に対しては、荷物を大量に発送する企業などに持ち込み時間の前倒しを要請して、局内業務の平準化を推進。一方で、荷物の引受制限などは行っていない。一部の郵便局では再配達受付時間を繰り上げているが、その目的も、「早目に配達計画を組めるようにして再配達業務を効率的に行うため」であることを強調した。
航空搭載、高速渋滞による遅延も例年通り
北海道および沖縄県へのゆうパック発送では、12月16日~1月8日の期間、通常よりも1~2日程度遅延する見込み。航空機への貨物搭載が、旅客手荷物の増加で制限されるケースがあるための措置。また、12月28日~1月8日の期間は全国向けのゆうパックおよび郵便物全般で通常より1日程度遅延する見通し。これも高速道路渋滞による影響を受けるためで、いずれも例年通りの対応という。
(2017年12月21日号)