NXHD 次期経営計画、売上高目標は3兆円
NIPPON EXPRESSホールディングスの齋藤充社長は、14日に開催された「IR day 2023」で、来期(2024年12月期)から始める次期経営計画について、5年後の最終年度(28年12月期)に売上高3兆円、営業利益率5%、海外売上高比率40%、ROE10%超を目指していく考えを明らかにした。売上高については、今期(23年12月期)予想値である2兆3300億円から6700億円の伸長となるが、その大半となる5400億円を海外での増収で占める計画。
説明の中で齋藤社長は、長期ビジョンである「2037年ビジョン」の定量目標については従来と変更がなく、売上高3・5~4兆円、営業利益率5%超、海外売上高比率50%、ROE10%超を引き続き目指していくと表明。その上で次期経営計画の検討に際し、「長期ビジョン実現に向けたバックキャストというアプローチをとっている」として、事業成長戦略、事業ポートフォリオ戦略、ステークホルダーに評価される企業像の実現――という3つの要点に沿って計画を策定していくと述べた。
次期経営計画の売上高目標については、「3兆円をベースに検討を進めている」と述べ、内訳を海外リージョン1兆2000億円、日本リージョン1兆8000億円とした。
このうち海外リージョンは、23年度予想値である6600億円から5400億円の積み上げが必要になる。齋藤社長は「このうち、すでに決定しているカーゴパートナー社、トラモ社のM&Aで3000億円弱の売上げ拡大を想定しており、さらに積極的なM&A活用により、新たな領域に挑戦したい」と述べた。また、海外での市場成長率に応じたシェア維持や、オーガニックな積極投資による成長も進めていくとした。
一方、日本リージョンについては「全体とした大きな増加は想定していない」として、23年度予想値である1兆6700億円から1300億円の増収を見込む。「伸ばす事業、縮小する事業を、事業の効率性や資本効率、成長性を考慮し、メリハリ、優先順位をつけていく」と述べた。
(2023年9月21日号)