「改善基準告示」改正、24年4月施行=厚労省
厚生労働省は23日、自動車運転者の労働時間規制を定めた「改善基準告示」を改正した。週40時間労働制への移行に伴った1997年の改正以来、25年ぶりの大幅な改正となる。約1年の周知期間を設け、2024年4月に施行する。トラックの改正では、ドライバーの1年間の拘束時間は原則3300時間、最大3400時間とし、1ヵ月の拘束時間は原則284時間、最大310時間と規定。
1日の休息期間の規定も見直した。改正前は継続8時間としていたが、ドライバーの健康起因事故が増加する傾向にあることを踏まえ、継続11時間を基本とし、継続9時間を下回らないよう定めた。
24年4月からは働き方改革関連法の定めるドライバーの年960時間の時間外労働の上限規制が同時に適用される。改善基準告示の施行と合わせ、従来よりもドライバーの乗務時間は短縮される。それによる輸送力の低下も予想され、持続可能な物流を維持する観点から荷主、物流事業者、行政など関係者総力での適切な対応が不可欠となる。
(2022年12月27日号)