農水省と国交省が飲料配送で研究会、6日に初会合
農林水産省と国土交通省は6日、「飲料配送研究会」の第1回会合を開いた。トラック輸送時に飲料製品がダメージを受けた際のダメージの有無とその範囲の判断、飲料メーカーとトラック運送事業者間の負担のあり方についてコンセンサスを確立するめ、有識者で構成する研究会を立ち上げたもの。4~6回程度の会合の後、4月をメドに取りまとめを行う。
トラックによる飲料の輸送時に、商品の一部にダメージを受けた場合、周辺のダメージを受けていない商品まで損害賠償を要求されるケースがある。損害賠償した商品について、産業廃棄物として処理することを求められた上、その費用負担も要求されることもあるという。
一方、飲料メーカーによると、強い衝撃があったと推測される場合には周辺の商品にもダメージが及んでいる可能性があるとして、欠品の損害見合い額の支払いや廃棄を求めることがある。また、産廃処理については品質保証や横流し・安売り防止の観点から行われているという。
飲料配送は、液体でかつ重量が重いという性質上、物流の効率化が難しい。輸送時のダメージについて飲料メーカーとトラック運送事業者間で問題となる事例が生じており、安定供給のための物流確保が困難になりつつある。
なお、同研究会には酒類メーカー、業界団体のほか、飲料輸送に携わる物流会社、小売等の関係者が参加する。
(2019年2月12日号)