メニュー

アステラス製薬、北九州市に新物流センター

2020.12.22

アステラス製薬(本社・東京都中央区、安川健司社長)は16日、福岡県北九州市に「九州物流センター」を来年1月から稼働させると発表した。日本通運が今年10月に竣工した医薬品物流の専用拠点「九州医薬品センター(写真)」(北九州市小倉南区)に入居するもの。これにより、アステラス製薬は西日本、東日本、北海道の拠点と合わせて国内に4ヵ所の物流拠点を有することになり、医療用医薬品の安定供給体制をさらに強化する。

同社では、BCPの一環として、感染症のパンデミック時や事前災害時においても、医薬品の安定供給を維持することは製薬企業にとっての重要使命と位置づけている。また、18年12月に厚生労働省から日本版GDPガイドラインが発出され、GDPに準拠した保管・輸送時における品質確保の厳格化が求められている。さらに、トラックドライバー不足への対応や安全運行への取り組み、CO2削減などの流通上の課題も抱えている。

アステラスでは、こうした状況を踏まえ、国内の物流拠点を現在の3ヵ所から4ヵ所に増やすことで、流通上におけるリスク軽減や安定供給体制を強化する。また、同社だけでなく、他の製薬企業や医薬品物流に携わる関係者との協力やプロセスの標準化が必要だとの観点から、今後、九州や西日本、東日本の各拠点で他の製薬企業との共同保管や共同輸送体制を構築していく。具体的には、九州に続き、西日本や東日本の拠点について日通が近く稼働を予定している医薬品専用拠点を利用することで、共同物流を展開していく計画。

なお、北海道の拠点については、18年1月に稼働した共同物流センターで武田薬品工業などと共同保管・共同輸送を実施している。
(2020年12月22日号)


関連記事一覧