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鈴与が本社5階をリノベーション

2019.10.17

鈴与(本社・静岡市清水区、鈴木健一郎社長)は11日、本社5階の講堂をリノベーションし、名称を改めた「CODO」(写真)と、新たに建て替えた「別館オフィス」を公開した。今後は順次、本社のオフィスエリアである1~4階をリノベーションしていく予定。

今回のリノベーションおよび別館の建て替えは、2018年5月から鈴与とデザイン会社ロフトワークが共同で進めている「オフィス改革プロジェクト」の一環として実施。「CODO」の広さは約3000㎡で、定期的なイベントのみで使用されていた講堂の天井や壁などを取り払い、従業員らが気軽に利用できる共用スペースとして今年9月に完成した。

鈴与が進める働き方改革の施策である「空間の環境づくり」と「人間の意識づくり」を考慮し、コンセプトを「HOME GROUND」に据えて、複数人による会議や来館者との商談、靴を脱いで個人のペースで仕事に集中できる環境の構築など、ワンスペースで様々なシーンに活用できる空間とした。また、地域の避難拠点としても利用できるよう一部の床下には備蓄倉庫を設けた。

新別館は、延床面積約5000㎡の3階建てで、静岡市内初となる国土交通省による省エネ認証「ZEB」を取得。1階部分を「CODO」と同様の共用スペースとして開放し、2階と3階はオフィスエリアとして使用する。同館ではフリーアドレスやペーパーレスなど、今後の鈴与の働き方を構成する実験区として活用する計画で、今月21日から鈴与本社の一部部署が移り、稼働を開始する。

会見を開いた鈴木社長は「少子高齢化や人手不足、人材獲得競争が年々激化している中で、リモートワークや在宅勤務、シェアオフィスなど多様な働き方が出てきているが、そのような時代だからこそ会社に行って働きたいと思えるようなオフィス空間が必要だ」と強調し、「当社の長い歴史を振り返えると、環境の変化によって自己改革を遂行し対応してきた。現在の物流業界は、人手不足やテクノロジーによる大きな変化起きているため、我々も自己改革をして変わる必要があると思っている。新しいことにチャレンジするのはスタートアップ企業のみではなく、伝統的な企業も行っていると今後は社内外に強く発信していきたい」と抱負を語った。

なお、鈴与は今年9月に「働き方改革推進室」を設置し、適正人員化や定型業務のRPA・システム化・デジタル化、長時間労働とならない仕組みづくりに取り組んでいる。
(2019年10月17日号)


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