【物流会社】セイノーHDがインドネシアでコールドチェーン輸送
セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)は、インドネシアの現地法人であるPT. SEINO INDOMOBIL LOGISTICS(SIL、本社・ジャカルタ)が同国内で冷凍食品の輸送を10月下旬から開始すると発表した。
コールドチェーン輸送を手掛けるグループ会社、関東運輸(本社・前橋市、高瀬雅企社長)が持つ冷凍冷蔵輸送のノウハウを活用し、セイノーHDのオープンイノベーション推進室が現地指導のサポートを行う形で昨年7月から取り組みをスタート。今年9月からテスト輸送を開始し、10月下旬から本稼働させるもの。
インドネシアでは経済発展に伴い、食品の保冷輸送需要が増加している。ただ、ドックシェルターなどコールドチェーン向けのインフラが一般的ではない。このため、セイノーHDが提携先である現地財閥のサリムグループと連携して、既存施設にも適合できる保冷車を開発したほか、関東輸送が持つノウハウを現地向けに見直し、SILが保冷車の運用を担うことで、今回の輸送が実現した。
当初は6台の車両で、サリムグループの食品工場から冷凍食品をジャカルタ及び周辺地区にある冷凍保管施設まで片道約100㎞の輸送を行う。年内をメドに運用を20台規模に拡大する予定。
SILはこの他にも、日系の冷凍倉庫会社や食品会社のインドネシア国内配送のサポートを進めており、当面はジャワ島を中心にコールドチェーンネットワークの拡充を図っていく。
セイノーHDでは、関東運輸のグループ化に続き、今年10月には昭和冷蔵及び同社グループのショーレイフィットを子会社化し、国内及びアジア圏でのコールドチェーン物流を拡大している。
(2017年10月24日号)