【働き方改革】石井国交大臣が時短へ向け計画策定を要請
石井啓一国土交通大臣は20日、国交省に全日本トラック協会の坂本克己会長、日本バス協会の三澤憲一会長、全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長ら業界団体トップを呼び、長時間労働の是正に向けた取り組みを加速するよう求めた。
この中で石井大臣は「運送業界では長時間労働を背景に、ドライバー不足が深刻化している。将来の担い手確保のためにも、働き方改革は喫緊の課題だ」と述べ、具体的な施策を盛り込んだアクションプランの策定を要請した。
石井大臣は「政府一丸となって長時間労働の是正に向けた環境整備を進めるため、今年6月に野上浩太郎官房副長官を議長とする関係省庁連絡会議を設置し、8月28日にトラック・バス・タクシーの働き方改革の『直ちに取り組む施策』を取りまとめた」と説明し、労働時間短縮への環境整備を推進すると表明。その上で、政府の取り組みの強化と併せて、業界としての取り組みを推進する必要があるとし、「働き方改革の実現に向けたアクションプランを本年度中に策定し、業界の取り組みを加速していただきたい」と要請した。
それを受け、全ト協の坂本会長は「働き方改革に向けた施策と、その実施のタイミングをしっかり検討していく」と答え、協会内にワーキンググループを設置し、来年3月末までに計画を策定し、公表すると表明した。
アクションプランには「長時間労働の是正などに関する目標」「働き方改革の実現に向けて取り組む事項」「取り組み状況のフォローアップ」などが具体的に盛り込まれる予定。
また、坂本会長は「長時間労働を是正するには、業界だけの取り組みでは実現が難しい。荷主の理解と協力を確保することが必要不可欠だ」と述べ、「政府からの荷主に対する協力要請を継続して実施してほしい」と要望した。
他2団体も今年度中にアクションプランを策定し、公表する考えを示した。
(2017年9月26日号)