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ドローン&ロボ配送、25年に市場本格化=矢野経済研究所

2024.02.13

矢野経済研究所(本社・東京都中野区、水越孝社長)は5日、国内のドローンおよび配送ロボットを活用した物流市場に関する調査結果を公表した。それによると、ドローンと配送ロボットによる物流サービスは2025年度頃に市場が本格的に立ち上がり、市場規模は配送料・運送料ベースで25年度に23億2000万円、30年度には198億3000万円に達すると予測。今後は運用コスト低減や法整備の進捗により事業者の増加や社会実装が進んでいくとしている。

同調査は、昨年10~12月にかけて、ドローンおよび自動配送ロボットのメーカーや、関係するソリューションおよびサービス事業者、物流ロボットを活用するサービス事業者を対象に実施したもの。矢野経済研究所では、ドローンや自動配送ロボットを活用した国内物流市場は黎明期にあり、現在は「実証実験」から「社会実装」に移っている段階だとしたうえで、本格的に市場が立ち上がるのは25年度頃になると見込んでいる。

ドローン配送は買い物難民といった過疎地域での物流課題解決に、自動配送ロボットは夜間や早朝、配送効率の悪い立地環境などにおける配送サービス構築に貢献が期待されている。ドローンを活用した物流サービスとして最も多く展開されているのは、日用品や食料品の配送であり、次に医薬品配送が続く。自動配送ロボットの活用では、地域の小売店舗から自宅までのオンデマンド配送やフードデリバリー、医薬品配送などが主流となっている。

ドローン物流に関しては今後、既存の輸配送手段と組み合わせた持続可能な物流網構築の手段のひとつとして導入が進んでいくほか、機体の製造や運用のコストが低減することで単体での事業が成り立つ可能性があるとした。自動配送ロボットについては、公道走行が認められている低速・小型ロボットに関しては最高速度が時速6㎞で、配送拠点を中心とした半径1・5㎞~2㎞圏内が商圏とされており、24年度以降、届出制により自動配送ロボットを運用する事業者が増えていくと予測。30年度頃にビジネスモデル構築と機体の量産化による運用コスト低減が見込まれているとした。また、中速・中型ロボットについては法整備の進捗により、30年度頃までに地方都市を中心に社会実装が進んでいくとしている。

なお、自動配送ロボットの社会実装に関しては、制度が始まったばかりであり、今後の実用化に向けて具体的な議論を重ねる必要があり、ガイドラインづくりやルール形成が行われていくと予想している。
(2024年2月13日号)


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