日本郵便、「24年問題」でゆうパック配達時間延長
日本郵便(本社・東京都千代田区、千田哲也社長)は、4月1日から一部地域で引き受けるゆうパックおよび速達郵便物の配達時間を最大で半日程度後ろ倒しする。トラックドライバーの乗務時間などを定めた改善基準告示が改正されるなど「2024年問題」に対応するもの。
これまでドライバー1人で運行することを前提としてきた長距離区間を中継輸送などに切り替える。日本郵便によると「区間の途中にある地域区分郵便局などに立ち寄って積み替えを行うため、従来に比べ運行時間が2時間程度長くなる」としている。
例えば、ゆうパックを午前引受で東京23区から北海道・函館に送る場合、これまで翌日の夕方・夜間だった配達時間が翌々日午前に延長される。配達時間が延長される区間の荷物を2022年度の取扱実績に当てはめると、全体の3・4%程度となる。
速達郵便物(レターパック含む)も一部区間で半日程度の延長になるが、航空輸送を最大限活用することで可能な限り従来の配達日数を維持するとしており、影響を受ける速達郵便物は22年度実績換算で0・2%程度にとどまる見通し。
ゆうパック配達希望時間帯も変更
また、10月1日からゆうパックの配達希望時間帯の「20時~21時」を廃止し、現在の7区分から6区分に変更する。「19時~21時」が時間帯として残るため、21時まで配達は可能だが、全体的に配達時間が早まる傾向が進むため、配達社員の業務負担軽減につながるという。
(2024年2月6日号)